同世代の登山者はどこの山を登っているのか。
山登りをしながら、このような疑問が浮かびました。
なぜなら、私はあまり同世代の登山者と出会わないからです。
私は30代です。同世代をあまりみません。
なぜでしょうか。
目にとまっていないのか、本当にいないのかはわかりません。
同世代はどこに登っているのか。
なので、SNSや様々なプラットフォームを活用して検証してみました。
もちろん、私よりも年上の方と話すのもとても楽しいです。
山の楽しみ方を熟知されていますし、山の話もとても厚みがあり楽しいです。
山の楽しみ方の参考になります。自分の登山スタイルの引き出しになります。
最近だと迷惑おじさんと不名誉な名を付けられていますが、全員が迷惑おじさんとは言えないです。(本当に人の事を考えない迷惑な方もいるのも事実です。難しい。)
自分よりも年上の登山者と出会う事は楽しい山の出会いの一つです。
ただ、同世代には同世代のよさがあるのも事実です。
同世代ならジェネレーションギャップもなく、話せる事もあるでしょう。
価値観も近い事で共感できる/されます。
さて、ここで統計をみてみましょう。
総務省の社会生活基本情報だと、65歳~69歳の登山者数が一番多く、全体の12%です。
しかし、30歳代から50歳代も10~11%と65~69歳代と比べてそこまで少ないわけではわりません。
つまり、どの世代も満遍なく山にいるはずです。
それならば、なぜ同世代と出会えないのか、登る山が原因なのか、登る時期が原因なのか。それとも何か違う原因があるのか。
自分が立てた仮説と共に検証したいと思います。
今回は北アルプスの山々で検証していきます。
では、みていきましょう。
【注意】
Sakizakiが個人的に調べたデータです。全登山者から聴取した訳ではないので、欠損値やバイアスもあると思います。「へーそうか」ぐらいの気持ちで読んで頂ければ幸いです。そして、データと実際の結果が異なっても責任は取れません。良い景色が観られてよかったと思ってください。
はじめに
言葉に定義をつけないと訳がわからなくなると思うので、最初に定義付けをしたいと思います。
まず初めに若者を40歳代以下と定義づけます。
世の中的には初老は40歳かららしいです。時代と共に平均年齢が上がっているので、世の初老も年齢をあげてもいいのような気がしますが、令和になっても初老は40歳からです。
なので、ここでも倣っていきます。
北アルプスを舞台にしていますが、北アルプスは飛騨山脈の山とします。北は朝日岳から始まり、南は乗鞍岳まで続きます。
百名山、二百名山、三百名山を合わせると計43座を対象に調査をしました。
調査結果を発表します
結果から申し上げると、年齢記載の欠損値が多すぎてデータの信憑性が低い事がわかりました。
その詳しい結果は後ほど説明します。
まず、最初に43座ある北アルプスの中で人気のTOP5座を紹介します。
栄えある第一は立山でした。
続いて二位が燕岳、第三位から第五位は僅差ですが、第三位が唐松岳、第四位が蝶ヶ岳。最後に槍ヶ岳となりました。
立山
立山は雄山、大汝山、富士ノ折立と立山三山があります。それ以外にも、別山、剱岳、大日三山もあります。
登る山も多く、立山カルデラによる大絶景が広がっています。
また、北アルプスの中でも雷鳥が多く生息していることで有名です。
そして、何よりもアクセスの良さがどの山よりも抜群にいいです。
標高2500mに位置する日本一高い駅で有名な室堂駅までロープウェイやバスで移動することができます。
それにより、観光者も含めて多くの方が押し寄せます。
手軽に絶景とピークハントができるからこそ、人が集まるのでしょう。
初心者から上級者まで、若者から年配の方まで様々な人と出会う事ができる山です。
燕岳
北アルプスの女王と呼ばれるほど山容が美しく、山頂付近にある燕山荘から見える穂高連峰は誰の心も虜にします。
北アルプスの三大急登と呼ばれていますが、それでも毎年大人気の山です。
バスでも自家用車でもアクセスできる山であり、登山口には温泉もあります。
尾根に出るまで絶景を望む事はできませんが、尾根にあがればそこは北アルプスの名峰達がお出迎えしてくれます。
また、燕山荘の可愛らしい佇まいやお洒落さに心躍り、ホスピタリティの良さは疲れた身体が癒やされます。
山容の良さ、山小屋の力が登山者を惹きつけるのだと思います。
燕岳から大天井岳や槍ヶ岳へと縦走することもできます。
こちらの山も山を始めた初心者から縦走を楽しむ上級者まで様々な人がいます。
唐松岳
唐松岳は後立山連峰に位置する山です。
2024年に放送されたドクターマウンテンの撮影場所にもなっています。
ここもアクセスがとてもいい山です。
八方尾根スキー場から標高1840mまでゴンドラとリフトで上がる事ができます。
唐松岳まで行く八方山も人気であり、リフレクションで有名な八方池も楽しめます。
登山中も白馬三山や五竜岳、鹿島槍ヶ岳を観る事が出来ます。
唐松岳の道は危険箇所もなく、初心者の方でも登りやすいです。
しかし、山頂付近にしか山小屋はなく、水分や体力配分などが求められ山です。
なので、ある程度山の経験がある方が登山している印象があります。
蝶ヶ岳
蝶ヶ岳も穂高連峰が望める素晴らしい山です。燕岳よりも穂高連峰に近いため、より大きく観る事ができます。
蝶ヶ岳のいい所は山頂に山小屋があるので、玄関からすぐ絶景を観る事ができます。
上高地の徳沢や横尾から登るルートと三股から登るルートがあります。
どちらも大変な道ではありますが、上高地経由だと所々に休憩場所があるので、初心者向きです。
三股は山頂まで山小屋はないので、体力配分が求められます。また、三股からは蝶ヶ岳と常念岳の周回コースを楽しむ登山者もいます。
そのため、上高地よりも登山経験がある人が多い傾向にあります。
槍ヶ岳
登山者の憧れでもある槍ヶ岳。一目でもわかるのが槍ヶ岳です。
上高地からでも新穂高からでも約2000mを登らなければなりません。
山頂は岩場が連続しており、一歩間違えれば滑落するような山です。
体力や技術が求められるので、山の経験を積んでいる人がほとんどです。
槍ヶ岳は表銀座ルート、裏銀座ルートなど様々なルートが広がっています。
槍ヶ岳からは一般ルート最難関の大キレットへつながっているので、それ相当の実力者も登ってきます。
そして、立山と同じぐらい槍ヶ岳は外国の方が多いです。アジア系からアメリカ系、欧州系など様々な方がいらっしゃいます。
年齢と山の経験だけではなく、国際色豊かな山です。
北アルプス人気TOP5の年齢別データ
さて、TOP5座ではどの年齢層が多いのでしょうか。
欠損率は50%なので、信憑性は低いです。
半分の人が年齢を記載しているが、半分の人は年齢を記載していない状況ですから「ふーん、こんな者か程度に観てください」
では、こちらの表をご覧下さい。
欠損値が多いので、一概には言えませんが傾向を捉える事は出来ると思います。
40歳以上が一番多い山は立山という結果になりました。
逆に40歳以下が多い山は燕岳という結果になりました。
唐松岳、蝶ヶ岳、槍ヶ岳の3座は大きな違いは見られず、40歳以下よりも40歳以上の方が20~30%多いという結果になりました。
結果からあなたが行くべき山
登山者数も多く、かつ40歳以上が多い山は立山という結果になりました。
立山は3000m級の名峰が並ぶ高山でありながらも、2500mまで交通公共機関で登る事ができる場所です。
そのため、どの年代も挑戦しやすい山域です。
特に体力の衰えを感じる年齢になった方には有りがたい文明の利器が準備されています。
でも少し疑問があります。
立山に訪れる40歳以上が高くなる原因は体力の衰えを感じる様になる60歳以上も含まれている可能性があります。
そこで、60歳以上を抜かした、10歳代から60歳までの年齢に絞ってデータ処理を行いました。
その結果がこちらです。
それでも立山は40歳以上が多いと言う結果になりました。
なので、立山は他の山よりも40歳~60歳の登山者がも多いという事がわかりました。
その一方、燕岳は40歳以下の登山者が多い事がわかりました。
これは山容の美しさが大きく影響していると考えます。
燕岳には花崗岩という白い岩で覆われており、緑色のハイマツと美しいコントラストを魅せてくれる山です。
その写真映えしそうな山容を観るために多くの若者が登ってくるのではないでしょうか。
また、燕岳は槍ヶ岳や蝶ヶ岳へ縦走する中継地点でもあります。
体力がある若者は山から山へ歩きたいと思うでしょう。その縦走路には欠かせないのが燕岳です。
そして、山好きカップルはこのアルプスの女王を背景にウェディングフォトを撮り思い出にしています。
何故、燕岳なのかと聞くと「出会った山だから」と応える人が多いです。
それだけ、若者が訪れる山なのでしょう。
とにもかくにも若者に人気な理由は燕岳にしかない山容と縦走のしやすさでしょう。
北アルプスで40歳以上と出会いたい場合は立山、若者と出会いたい場合は燕岳へ行くと出会える確率が上がるでしょう。
出会いの場にソロ登山が向いている人、向いていない人
出会える山がわかりました。
後はその山に登り、異性と会って、話をすればよいです。
めでたし、めでたし・・・。
ではない方もいると思います。
それは初めて会った人にこちらから声をかけなければならないというハードルがあります。
ソロ登山は気軽さと自由さがある一方、誰とも話さなくても問題ないという環境面のデメリットがあります。
誰とも会話しなくても、もう二度と同じ景色を観る事ができない素晴らしい景色を酒やコーヒーを飲みながら楽しめばいいのです。
この時間はとても楽しいですよね。
しかし、この楽しいと思う瞬間を誰かと過ごしたいと思っているなら、それではダメです。
話しかけなければなりません。
話しかけるのにハードルが高いと思っているならば、それは相手も同じです。
そのハードルを越えてくれたあなたにポジティブな感情を抱くでしょう。
頑張って声をかけてください。
「わかっているけども、それはやはり難しい・・・」
と思う方は話す環境に身を置くことをおすすめします。
それはツアーです。
一番お薦めは大手のクラブツーリストです。
大手だからこそ、立山、燕岳、唐松岳と人気TOP5座はもちろん、他にも多くの山域が用意されています。
誰が来るかはわかりませんし、集団行動なので、苦手な方もいるかもしれません。
しかし、同じ思いで山を楽しみたいと思っている人達が来ます。
会話のネタには困りませんし、物理的にも近いので、仲良くなるのに時間はかかりません。
もし、気の合う人がいなければ最悪ガイドさんと話していればいいです。
そして、良くも悪くも一期一会、その時の付き合いです。
気軽な思いで「1人では行きにくい山にツアーに参加する」ぐらいで参加してみてはいかがでしょうか。
このブログは登山が出会いの場として最適な理由や他の出会いの場なども紹介しています。参考にしてください。
まとめ
北アルプスのどの山にどの年齢層がいるのかがわかりました。
北アルプスの中では立山が登山者数も40歳以上の方も多かったです。
一方、燕岳は40歳以下も40歳以上もバランス良く登山をしている結果になりました。
ソロ登山でも積極的に声をかけられる人ならば出会いも広がりますが、シャイな方は環境を変えてツアーなどを利用する事をおすすめします。
山での出会いで、山友達を作るのもよし。将来の伴侶に出会うのもよし。
お互いの趣味を理解できる関係性はとても素晴らしく、長く大切にしたいですね。
素敵な出会いができますように。
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