雪山&テント泊初心者の方必見。テント初心者が行く雪積もる本沢温泉経由の硫黄岳ルート体験談

八ヶ岳の山
【景品表示に基づく表示】

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雪山は美しいです。下界からみてもそう思います。山頂に近づけば近づくほどその思いは強まります。

青い空、澄んだ空気と共に目に映る白い雪は心を奪われます。幻想的な雰囲気を感じ、日常の疲れも吹っ飛びます。

いつかは行ってみたいと夢見ていても、「雪で滑って危ない」「自分にはそんな体力・技術がない」「本格的な雪山は無理でも少しの雪山なら・・・でも・・」と危険予知が働きます。

確かに、雪山は簡単ではないです。

滑落のリスクはあります。でも、その場合はチェーンスパイクやアイゼンを履けば軽減します。

自分の体力・技術への不安。

最初は誰もが初めてです。私も初心者でした。特別体力自慢でもありません。そんな私でも登れました。

確かに、1月2月の本格的な雪山(穂高連峰とか)は上級者向けです。初心者が1人で行くような場所ではないです。

しかし、11月・12月ならばまだ楽しめます。

おすすめは「本沢温泉経由の硫黄岳」です。

思った以上に雪深く、危ないなと思ったら、山頂は諦めて本沢温泉とテント泊を楽しむプラン変更できるからです。

本沢温泉は日本最高所の露天風呂があります。ちょっと観てみたいですよね。

色々なプランをカスタマイズできる本沢温泉経由の硫黄岳ルートについて、11月上旬の登山体験談を送ります。

皆さんの登山計画の一助になれると幸いです。

【注意】

登山は事前計画が大切です。事故なく楽しく登山をするために、体調面含め必要な登山用品を準備してから登りましょう。

本沢温泉までの道のり

本沢温泉駐車場です。登山道は写真右側へ進みます。写真を撮っている後ろにも駐車場があります。ここまでは要所に看板があり迷わなかったです。

本沢温泉駐車場と入れてもカーナビでは明確な場所を示してくれません。(うちのカーナビだけかな)マップコードは359 395 421*48です。

本沢温泉駐車場には常設トイレがありません。15km手前の町営駐車場に綺麗なトイレがありますので、そこで済ませるのをおすすめします。

本沢温泉駐車場の様子です。車は多くて20台ぐらい留められます。朝の5時に付いたときには車は止まっていませんでした。

次の日の12時ぐらいに下山したときは全部で6台ぐらい停まっていました。

四輪駆動車でも本沢温泉駐車場(登山口)に停めた方がよいです。

上の駐車場まではガタガタ道の登りが続いていきます。草木で車が傷つきます。

登山口に駐車しても登山時間が30分ほど増えるだけなので、車を大切にしたい人は登山口に駐車した方が良いです。

ゆっくり登って行きます。朝日に照らされた紅葉と八ヶ岳ブルーがとても美しかったです。

本沢温泉への道は「気持ち良い林道」です。少し傾斜のある道もありますが、「もーだめ!!」という道はなかったです。

晴れていれば八ヶ岳ブルーに目を奪われ、太陽に照らされキラキラ光る苔に心を奪われます。こういう景色を楽しみながら登る事ができる道です。

気付けば、いつの間にか本沢温泉に着いています。時間は約2時間から2時間半です。

稲子湯登山口からの道のりはこちらのブログをご覧ください。

テント泊初心者でも登って泊まれる本沢温泉テント場

重たい荷物でも登れる

約15kgのザックです。容量は55Lです。テントや寝袋、マット、食料が入っています。パンパンです。

本沢温泉のテント場までの道のりが緩やかで登りやすいです。重たい荷物を持っても余裕で登れます。

私のテント泊装備重量は約15kgでした。なかなか重たいです。5kg米袋3つぐらい、3歳の子供を抱えるぐらいの重さです。

そんな重たいザックを担いで急登を登ったら「もーいやだ!!」ってなります。楽しくないです。最初から苦痛だらけの登山だと続きません。

重たい荷物を持っても、楽しく風景を見ながら登れるのが、ここ本沢温泉テント場です。

それだけ道がなだらかなんです。

「急登?何それ?美味しいの?」状態です。

遭難しにくい登山道

本沢温泉や硫黄岳の道は一本道で迷いにくいです。

遭難の大半は道迷いです。

YAMAPやヤマレコなどのGPSや地図を確認していても迷います。だだっ広い登山道、複数の踏み跡、濃霧、雨、雪だと特に迷いやすいです。特に低山になればなるほどどこも同じ道にみえます。

余談ですが、三条の湯にテント泊をした帰り、プチ遭難に遭いました。すぐ間違えに気付いたからよかったです。

低山の、特に下山間近の登山道はわかりづらい道もありますので注意です。よかったらご覧下さい。

本沢温泉や硫黄岳は整備もされているので道がわかりやすいです。その道しかないから迷いようがありません。

GPSや地図を持っていれば、さらに安全性は高まるでしょう。

と言うわけで、わかりやすい山道なので登山初心者さんにおすすめです。

テント泊なのに温泉も入れる

本沢温泉の源泉掛け流しのお風呂です。とっても気持ちよかったです。

テント泊もしつつ、温泉に入れるという登山&キャンプ好きにはたまらない。そんなお山です。

11月でも登山をすれば汗をかきます。そして、登山をすれば多かれ少なかれ、身体も疲れています。

そんな中、温泉に入れるのは幸せの極み。

温泉は2種類あります。(時期によっては3種類)露天風呂と内風呂です。露天風呂、内風呂共に1000円です。露天風呂は混浴なので女性の方は水着が必要です。

硫黄岳への道から撮影しました。温泉と人がよく見えます。ここで、裸になったら・・・。水着を着た方が良いですね。

露天風呂は硫黄岳への道からお風呂は丸見えです。

露天風呂には誰もいないですが、上にはいるかもしれません。水着を着る事をおすすめします。*水着着用可

内風呂は男女別です。朝10時から17時までやっているので、硫黄岳や天狗岳の登山後に入るのもおすすめです。

11月にここに硫黄岳に登り、本沢温泉にテント泊をしました。夜は寒いです。

水筒にお湯を入れて湯たんぽ代わりにしましたが、温泉に入っていたので身体は温かく芯から冷えるという事はありませんでした。

源泉掛け流しで、そのまま濾過装置を通さずに自然に帰すので石鹸などは使えません。ドライヤーもありません。それでも。汗を流し身体を温めるだけでもさっぱりして、眠りの質があがります。

居心地のいい素敵なテント場

ここは1段目です。左手の方へ2段目、3段目と続きます。1段目でも日当たり良かったですね。この日は3張でした。

テント場は20張程度の張れる広さです。テント上は段々になっており、1番日当たりがいいのは2段目です。

どこの地面は石や枝などなくフラットです。そのため、寝心地は良いです。

今回もお気に入りのARAIテントのオニドームを使いました。前室(土間)を作らずともできるのがいいです。そして、スリープ式なので約5分程度で出来上がります。

吊り下げ式だと1回1回骨組みにフックをかけなければないので面倒です。

テントは丈夫で、軽くて、設営簡単なモノが良いと思います。そうでなければ、テント泊が面倒になります。

ARAIのオニドームは初心者でも簡単に設営できます。簡単・手軽は「また、行こう」に繋がりますね。

ARAIのオニドーム大好き。テント泊登山の相棒です。

飲水・トイレなど気になるライフライン問題

テント場に流れる川にあります。雪解け水だと思います。貴重な自然の恵みに感謝して飲みました。お腹は壊しませんでした。

山荘にも水は売っていますが、テント場に湧き水もあります。念のため、湧き水は沸騰させてから飲みましょう。

冬期のみの簡易トイレです。比較的綺麗な方だと思います。涸沢のトレイと比べると劣りますが。

トイレは簡易トイレがあります。

他ブログであまり使いたくないと記載がありました。確かに、ボットン便所で臭いは多少ありますが、二度と使いたくないと思うほどではないです。

綺麗な方だと思います。

私はYモバイルユーザーです。なので、山ではほんとどつながりません。原因は基地局が少ないのと、障害物に邪魔されるからだと思います。

テント内でスマホを上へかざすと繋がりました。場所によっては電波が通っている事がわかりました。

ずっとスマホを上げるのは非現実的です。そこで、テントにwifiルーターをぶら下げた所、Wi-Fiルーターが電波を拾い、Wi-Fiを飛ばしてくれました。

Wi-Fi環境が整った事で快適に動画を見ることができました。(本沢温泉が出ているゆるきゃん映画Verを観ました)

テント泊しながら動画が見たい、SNSで発信したいと思う方はWi-Fiルーターを持参した方がいいです。

ギガ数の節約にもなりますのでおすすめです。

本沢温泉から硫黄岳までの道

登りやすい登山道

山頂まであと少し。チェーンスパイクで登れました。青と白がメインになった冬山は夏とは違う美しさがあります。

本沢温泉で温泉を楽しむのもいいのですが、本沢温泉だけだと眺望がありません。なので、硫黄岳か天狗岳を登るのをおすすめします。

私は特に硫黄岳をおすすめします。理由は初心者でも登りやすいからです。

そして、登りやすいのに、山頂は360度のパノラマ絶景が観ることが出来る素晴らしい場所だからです。

テント泊は不要な荷物を置いて、山頂を目指します。

山びこ山荘までは林道が続きます。少し角度が付いて登山道らしくなります。

山びこ荘を出発したらすぐ出てくる道です。風は強くなり傾斜も少しきつくなります。

山頂は絶景。登る価値あり

山頂までは少し大変です。

山びこ山荘から森林限界近くなるので風が出てきます。ウィンドブレイカーなどを着た方が良いです。

山びこ荘から1時間ほど登ると森林限界(2500m)を越えます。そうすると風を遮るものがなく、一段と風は強くなります。

時折、歩いていると身体が振られます。踏ん張らないと倒れそうでした。そして、かなり寒かったです。フリースとハードシェルを着てフードもかぶらないと凍えそうでした。

数歩歩いて、上を見て「まだ着かない・・・。」とつぶやく事、数回。

やっと山頂に到着しました。

山頂直下の辛さを吹き飛ばすだけの威力が山頂にはありました。

11月上旬はうっすらと雪化粧された絶景がみえ、八ヶ岳ブルーと白い雪がとても美しかったです。

頑張って登る価値があります。目の前に赤岳、遠くに穂高岳などの北アルプスがみえます。

また、本沢温泉に宿泊すれば、日の出に間に合うように登る事もできます。

うっすらと日の出が出てくる中、雲海がゆっくりと形を変えながら動いているのを眺めている時間は幸せな時間です。

この雲海と朝日をみるために朝の4時から登りました。一面雲海です。前から太陽がゆっくり登り雲海を照らします。最高!!

チェーンスパイクあれば雪道も怖くない

チェーンスパイクは必要でした。

登山道は上へ行けば行くほど、日陰になればなるほど雪が積もっています。

チェーンスパイクがなくても歩けますが、雪の下が凍結していると滑ります。

滑落や骨折の原因になりますので、雪道装備は必ず持っていきましょう。

11月上旬はチェーンスパイクで十分です。

12月上旬まではチェーンスパイク、12月中旬以降はアイゼンがいいかもしれません。

赤矢印の雪道をチェーンスパイクでざくざく登りました。チェーンスパイクを履かないと容易に滑ります。もう一回と思い外した瞬間滑りました。
チェースパイクは取り外しがとっても簡単。全ての山道に雪があるわけではないので、チェースパイクが楽ちんです。

日帰り登山者にもおすすめ

本沢温泉駐車場から本沢温泉までが約2時間半、本沢温泉から硫黄岳までが約2時間で到着します。

往復で約7~8時間ほどです。朝5時にでて、山頂や本沢温泉でのんびりしても16時には駐車場に戻ってこれます。

約4時間の登山で硫黄岳山頂からのパノラマ景色を観れます。

一日しか休みが取れない方や2連休のうち1日は家で過ごしたい方などに本沢温泉経由の硫黄岳ルートはおすすめです。

硫黄岳の絶景を観た後に、露天風呂や内風呂の源泉掛け流しに入り疲れた身体を癒やせる。最高の登山ルートです。

今回使用して便利だった登山グッツ

今回使って良かったなと思うグッツを紹介します。

The North Faceのエクスペディションドライドットクール

これはよかったです。なぜかというと、汗の速乾性が半端なく優秀だからです。そして、暖かいです。私が持っているベースレイヤーと比べものにならないほど優秀。

汗が乾かないと身体が冷えます。本当に容易に冷えます。夏ならまだいいのですが、秋冬は死活問題です。

このThe North Faceのエクスペディションドライドットクールは大量の汗を素早く肌面から引き剥がし効率的に外側へ蒸発させる「Future Dot Fieece」という技術を採用しています。

本当にこれはいいです。おすすめ。もう一枚買いたいです。

色も数種類あるのがいいですね。落ち着いた色とカラフルな色、2色欲しい所です。

男性用と女性用があります。155cm×50Kgの女性ならばWSサイズで問題ないです。

YAMAPでもおすすめ商品として紹介されていました。

【ベースレイヤー特集】速乾性だけじゃない!日焼け対策から保温まで、3シーズン使える山の基本のウェア | YAMAP STORE(ヤマップストア)
【ベースレイヤー特集】速乾性だけじゃない!日焼け対策から保温まで、3シーズン使える山の基本のウェア

チェーンスパイク

雪山に必須のチェーンスパイクとアイゼン。チェーンスパイクは登山靴だけでは心許ない雪道に使います。

アイゼンはがっつり雪道に使います。

チェーンスパイクはアイゼンに比べて歯が短いです。なので、雪から氷まで深さがある場合はチェーンスパイクだと滑ります。

氷をがっつりかめるように、雪深い日はアイゼンを履きましょう。

チェーンスパイクにしろ、アイゼンにしと。これがあるのとないのでは、歩きやすさはかなり変ります。

積雪期の極論、アイゼンでもチェーンスパイクでも問題はないですが、アイゼンだと岩にひっかかり危ないので、チェーンスパイクをおすすめします。

6000円ぐらいで購入できるので、手軽です。

安いものでもいいのですが、ゴムがすぐ切れてしまう、つけづらいなどがあります。

寒いと手がかじかんで思うように動かないので、伸縮性のある履きやすいチェーンスパイクをおすすめします。

オニドーム

これは他の記事でも述べましたが、本当に良いです。

前室(土間)があるのがいいです。風が吹いても、どうなっても土間がなくならないので、炊事がしやすいです。

そして、見た目の割に広々しているので居住性としてのクオリティーが高いです。

テントの良さは個人スペース・プライベート空間が確保されている所です。

そのメリットを存分に感じられるテントだと思います。

テント泊の素敵な時間や空間のお供としてARAIのオニドームいかがでしょうか。

ナルゲン

湯たんぽになります。寝袋に入れていると6~8時間ほど暖かくてぬくぬくできました。

水筒、湯たんぽ、お菓子入れなど色々な用途に使えるナルゲン。

今回は1Lを持参しましたが、お菓子入れ用途ならば、小さいナルゲンでもいいかもしれないですね。

テント泊では、いかに荷物を減らすかが命題です。色々な役割を果たせるナルゲンはテント泊をする上でかなり優秀なアイテムの一つです。

Wi-Fiルーター

格安SIMでギガ数が少ない人、あまり使いたくない人、電波が繋がりにくい人にはおすすめです。

電波は基地局から町へ、上から下へ電波を飛ばしています。

なので、山で電波が入りにくい理由は基地局から距離があり、木という障害物があるなどがあげられます。

圏内ではないとWi-Fiもつながらないのでは?と疑問思う方もいると思います。

確かに、そうなのですが、テントの一番高い場所にWi-Fiを置くと電波をキャッチできます。恐らく、下に置くよりも障害物がなくなったからだと思います。

山頂でも使えたので、ギガ数を抑えたい人、動画を見たい人、電波が入りにくい人はレンタルしても良いと思います。

昨今、Wi-Fiを置く山小屋も増えています。ただ、山小屋付近のみでテント場まで飛んでいない事も多いです。

その時に、Wi-Fiルーターがあると電波をキャッチできる範囲が広がるので、おすすめです。

wifiをレンタルして楽しく安全な登山へ

まとめ

・12月上旬までは初心者でもチェーンスパイクを履いて硫黄岳へ行ける

・硫黄岳に行けなくても本沢温泉で温泉とテント泊が楽しめる

・雪景色と八ヶ岳ブルーは最高!!

・温泉は源泉掛け流しで気持ちが良い

とても素敵な登山道なので初心者でも準備をしっかりして臨んでください。

秋冬は思った以上に寒いです。低体温症やカロリー不足による行動不能にならないよう服装しっかり着て、ご飯たっぷり食べてで臨んでください。

では、また会いましょう

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