タイムリミットにて西穂高独標を諦めた苦い経験があります。
次行く時は必ず登頂する‼︎と計画を練り直していました。
日帰りのタイムリミットは6時間です。雪山初心者はタイトです。
これを克服するには山小屋泊かテント泊です。
厳冬期テント泊装備はないので、山小屋泊一択です。
山小屋の予約が取れたので、時間管理の不安はなくなりました。
次の不安は西穂高独標の核心部についてです。
核心部はどれぐらいの傾斜や岩場なのか、核心部を登るのにどれぐらいかかるのか。
いくら調べてもあまりピンッと来なかったです。
イメージ作りは安心感につながります。
「これぐらいの傾斜ならば経験がある」
「ここに岩が迫り出しているのか。ふむふむ。」
などを知る事でイメージは膨らみます。
山行が過信ではなく確信へ変わります。
なので、このブログでは西穂高独標の核心部含め登山道がイメージできるように解説します。
また、西穂高駅から山荘、丸山までの道も解説します。
繰り返しますが、イメージ作りは不要な不安や恐怖を取り除き、安全な山行へつながります。
西穂高独標のイメージができず、あきらめていた方のお手伝いができたら嬉しいです。
【注意】
登山は事前計画が大切です。事故なく楽しく登山をするために、体調面含め必要な登山用品を準備してから登りましょう。
イメージ動画:雪山初心者は必読。厳冬期西穂高独標にある核心部のポイントを4つ解説します。
核心部の様子はこちらの動画をご覧ください。約3分です。イメージ化の手助けになると思います。
ルートガイド
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東京から新穂高ロープウェイへ行くには約4〜4.5時間がかかります。
松本ICから降りて上高地へ行った後、再び高速へ乗り飛騨高山方面の平湯ICへ行きます。
なかなかの長旅です。高速代金は約3500円です。
ちなみに、新穂高ロープウェイ駅から東京方面へ向かう道のガソリンスタンドは「コスモス上高地店」しかありません。
それ以外は新島々駅以降にしかありません。
ガソリン量ギリギリで平湯IC以降に行くと大変な目にあいます。
新穂高ロープウェイ駅から西穂高口駅までは約25分です。
上り下りの発着時間はホームページをご覧ください。
西穂高駅から山荘までは約90分、山荘から丸山までは約20分、丸山から西穂高独標までは約90分です。
早い人ならば西穂高山頂まで日帰りで行けますが、初心者は西穂高独標までもギリギリです。ゆっくり確実に目指すならば一泊二日をおすすめします。
西穂高駅から山荘へ
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山荘までは約60〜90分です。
登山道は雪に埋もれています。それもそのはず。2月の積雪は2mになります。
なので、ゴツゴツ岩も雪の下です。
スキー場の様な雪の坂道をひたすら登ります。
前回は12月の積雪期にきました。雪と岩のミックスなので、歩きにくかったです。
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それと比べると、雪の坂は傾斜がありますが、歩きやすいです。
後ろには笠ヶ岳や双六岳などが見えて美しいです。
山荘から丸山へ
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山荘から丸山までは約20分です。
山荘からすぐ結構な登りがあります。約5分ぐらい登ると稜線に出ます。
ここがとても綺麗です。後ろには焼岳と乗鞍岳、前方には穂高連峰や槍ヶ岳がみえます。
森林限界も超えて風が強くなるので防風対策の必要があります。
丸山までは初めの登り以外、危険箇所はありません。
丸山までは目印があるので遭難リスクも低いです。
丸山から西穂高独標へ
これからいよいよ西穂高独標へ向います。そこで4つのPOINTをお伝えします。
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POINT1:緩やかだけど長い登り
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丸山から過ぎたら、長い登りがあります。
スキー場の中級レベルの傾斜、約25度ぐらいの坂を45分ぐらい登ります。
辛いけど頑張れる。息は切れるけど少し立ち止まれば整う。そのような感じの坂道です。
ここからは雪もサラサラしていましたが、アイゼンはよくきいていました。
傾斜はあるので、滑落したらかなりの距離を滑り落ちると思われます。
滑落停止の方法をしっかり学んでおきましょう。
①何がなんでも動きを止める(岩にしがみついてでも)
②脇を締めてピッケルを斜めに持つ
③ピッケルのヘッド側へ一気に身体を反転させる
④ピッケルのピック(刃部分)を雪面に突き刺す
POINT2:細い山道をトラバース
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登り終わると山肌をトラバースします。
人一人が通れますが、横は崖なので要注意です。
アイゼンを引っ掛けて転んだら真っ逆さまです。
写真や動画では怖そうにみえすが、意外に恐怖感はありませんでした。
転倒に注意すれば、危険箇所はありません。
POINT3:初回岩場のアイゼンワークと細道
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20分ほど山肌をトラバースすると西穂高独標が見えます。
西穂高独標へ行くには、少し岩場を降りなければなりません。
この登山で初めて岩場のアイゼンワークが求められます。
降りる距離はさほどありませんが、初めて出会う岩場と雪のミックスに驚くかも知れません。
ただ、3点確保をして慎重に降りれば問題はありません。
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急な岩場を降りた後は幅大人二人分ぐらいはある道を歩きます。
トラバースした道よりも広いですが、左右は崖なので一人ずつ渡りましょう。
POINT4:ラスボスの斜度40度の岩と雪
さて、渡り終わったら、西穂高独標の核心部に到達です。
さほど距離はありません。約10分で登れます。
ただ、その10分が大変です。
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独標核心部に着いたら、一度左へ周ります。その後、右へずっとトラバースして登ります。
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右へトラバースしてすぐ岩と雪のミックスの道が現れます。
岩も迫り出しているので、よじ登ります。ここはピッケルは邪魔でした。
雪はないので、手足を使い三点確保で登りましょう。
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そこを登ると鎖が出てきます。
鎖を使用せずともアイゼンとピッケルで登る事ができます。しっかりピッケルを活用しましょう。
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ここからの傾斜は更にきつくなり、約40度ぐらいの傾斜になります。
ここもピッケルを使いました。ピッケルがないと雪道により3点確保が難しいです。
しっかり3点確保を行いましょう。そうしないとつるっと落ちてしまいます。
後少し。山頂が見えてます。
傾斜はさらにきつくなりますが、問題なく登れます。
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山頂につきました‼︎
眺望はありませんでしたが、西穂高独標に登れて満足です。
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登りも大変ですが、下りはもっと大変です。
傾斜の強い雪道を降りて、迫り出した岩場を降りなければならないです。
降り方は後ろ向きと前向きがあります。
カニの様に横を向いて降りてもいいですし、後ろ向きになって手足を使いながら降りても良いです。
ポイントはアイゼンの歯を浮かせずに、全部噛ませる事と、足をクロスさせない事です。
迫り出した岩場はずりずり前から降りるか、後ろ向きになり三点確保で降りましょう。
それでも不安なあなたへ
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少しイメージ化は図れましたか?
いやいや、無理だわ‼︎って声も聞こえます。そういう場合は、ツアーに申し込みましょう。
プロはそのためにいます。遠慮なく頼りましょう。
やまどうぐレンタル屋さんのツアーは登山道具の無料レンタルがあります。
まだ雪山道具を揃えていない方にはありがたいです。
また、西穂山荘さんもツアーを開催しています。
安全対策や天気の話など聞けるのでオススメです。デメリットは不定期開催なので予定が合わないと参加できない事です。
番外編:冬毛の雷鳥に会えるよ‼︎
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西穂高独標をオススメしたい理由の一つに雷鳥に会いやすいというメリットがあります。
人馴れしているのか、天敵がいないのか、丸山過ぎあたりによく目撃情報を聞きます。
冬毛の雷鳥に会いたい方は西穂高はオススメですよ。
でも、とっていいのは写真だけです。
怖らがせたりしないようにしましょう。
まとめ
西穂高独標は登れます。
ただ、簡単ではありません。特に西穂独標はアイゼンやピッケルの技術が必要です。
しっかりイメージ化と事前準備してから登りましょう。
そうしたら、素晴らしい景色や感動が待っています。
前回の丸山山行では素敵な眺望を観ることができました。参考までにご覧下さい。
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