登山好きなら、一度は上高地に行ったことがあると思います。
上高地はとても美しい。
さすが、色々考えられて作られた場所だけあります。
澄んだコバルトブルー色の梓川、残雪とグリーンの穂高連峰、マイナスイオンが目に見えてしまうほどの気持ちのいい空気。
上高地は「また訪れたい」と思う数少ない場所です。
こんなに素晴らしい場所ならば、冬、特に雪景色はどんなに美しい事でしょう。
あなたも雪化粧された上高地に行きたいと思いませんか?
そうですよね、観てみたいですよね。とても綺麗ですよ。
でも、10月末で閉鎖されている上高地へどうやっていくの?
と、アクセス方法が気になりますよね。
厳冬期の上高地はどれぐらい寒いの?
と、寒くて凍えないか心配になりますよね。
雪上キャンプ、テント泊も興味があるんだけど初心者でも大丈夫かな?
と、自分でもできるのか悩みますよね。
安心してください。
このブログを最後まで見ていただければ、これらの心配事は解決されます。
なぜなら、私は2月の厳冬期に徳沢でテント泊をした経験があるからです。
1日目は晴れたけども、2日目は雪が降っていました。
そのような過酷な環境で過ごしたからこそ、上高地未経験の方へお伝えできる事があります。
それが安全な登山の準備の手助けになると思います。
もし、私の経験談やおすすめの登山道具でも不安が拭えないなら、別の方法があります。
この方法なら誰でも安心して上高地の雪景色を堪能する事ができます。
人生は一度きり。やりたい事、見たい景色は観に行きましょう。
では、それでは参りましょう。
【注意】
登山は事前計画が大切です。事故なく楽しく登山をするために、体調面含め必要な登山用品を準備してから登りましょう。
イメージ動画
上高地の徳沢でテント泊をした動画です。
上高地の美しさや登山道の雰囲気などをサクッと知りたい方はこちらをご覧下さい。
何故、わざわざ閉山された上高地へ行こうと思ったのか
理由は簡単です。
誰もが魅了する上高地ならば、冬も綺麗だろうと思ったからです。
雪山に登った事はありますか?
登った事がある人ならわかると思います。
人の足跡がない雪原、雪化粧された山々、樹氷や霧氷、雪によって作られた無音の世界。
夏にはない素晴らしい世界が冬(雪山)にはあります。
そこに上高地の素晴らしさが掛け合わさったら、どんなに素晴らしい景色になるのか。
自分の目で見てみたかったのです。
人を動かす理由は意外にも単純です。
やってみたい、観てみたい。そういう感情です。
もし、このブログを観て「観たい」「行きたい」と思ったら、是非その感情に従ってください。
ただ、不安要素もあるでしょう。
それをこれから解消していきます。
バスが運行していない閉山時期でも上高地へ行けるのか
中ノ湯までのアクセス
開山時期の上高地へ行くアクセス方法はいくつかあります。
電車の場合、松本駅から新島々駅へ向かい、上高地バスターミナル(BT)行きバスに乗り換えます。
自家用車で行く場合、上高地はマイカー規制のため、さわんど駐車場やあかんだな駐車場から上高地BT行きバスへ乗り換えます。
なので、夏の場合は歩かずに上高地に行くことができます。
しかし、閉山時期は異なります。
上高地BT行きのバスも運休です。
上高地へ行く場合、長い道を歩かなくなりません。
具体的に説明します。
夏ならば、中ノ湯というバス停から釜トンネル、上高地トンネルを通り、大正池、田代池を超えて、上高地BTに到着します。
東京方面から自家用車で来る場合、さわんど駐車場の第2駐車場に駐車し、バスまたはタクシーに乗り換えて中ノ湯へ行きます。
そこから徒歩で上高地を目指します。
関西方面から自家用車で来る場合、通常あかんだな駐車場に停めてバスに乗り換えますが、冬期はあかんだな駐車場は閉鎖されているようです。
平湯温泉に停める事ができますが、手続きが必要です。
バスの始発はさわんど9:05発、平湯温泉8:55発です。
自家用車の場合、坂巻温泉に駐車して徒歩30分する方法もあります。駐車料金は1000円、無料時期もあります。
しかし、この方法はおすすめしません。
理由は、土日は駐車場の争奪戦が繰り広げられているからです。
駐車できなかった場合、さわんど駐車場にまた戻る手間があります。中ノ湯まで走っているタクシーなど交通量はそこそこあります。車道を歩くのは危険です。
結論、おすすめの中ノ湯までのアクセス方法はタクシーを予約して行く事をおすすめします。
タクシーは片道3600円と消して安くはないです。
しかし、タクシーの運転手さん曰く「上高地の美しさを一番感じられる時間は朝6~7時だよ」
私もそう思います。
なので、朝早くタクシーで行く事をおすすめします。
値段は高いですが、それ以上の価値があります。
また、ソロの場合は痛い出費ですが、ソロの人も多いので相乗りをすれば安く済みます。
中ノ湯まで行く方法
・松本駅から中ノ湯バス停までバス:始発7:40、2250円(濃飛バス松本線にて)
・さわんど第2駐車場から中ノ湯バス停までバス:始発9:01、1000円
・さわんど第2駐車場から中ノ湯バス停までタクシー:朝5時から、3600円
・平湯温泉から中ノ湯温泉バス停までバス:始発8:55、570円
*中ノ湯からさわんど駐車場までの最終バス:18:05
*中ノ湯から平湯温泉までの最終バス:19:03
*最新情報のご確認をお願いします高山・新穂高・平湯温泉~松本線|高速バス | 濃飛バス公式サイト (nouhibus.co.jp)
中ノ湯から河童橋に向けてトンネルを歩く
では、ここからは中ノ湯から先の道を説明します。
上高地の代名詞である河童橋まで約6kmぐらいあります。
そのうち、トンネル区間は約2.5kmです。
トンネルは釜トンネルと上高地トンネル二つあります。
釜トンネルは約1.5kmありまして、やや斜度(約11%)があるので歩くのは大変です。
風の影響も受けないので、厚着をしていると汗をかきます。
私も上着を脱ぎました。
トンネルには電気がついていたので、ライトは不要です。
ただ、真っ暗だったという情報もあるので、念のためにライトは携帯しましょう。
釜トンネルを終えると次は上高地トンネルです。
その間は吹きさらしなので、アイスバーンになっていました。
100mぐらいなのでチェーンスパイクを履くのがめんどくさいですが、不安な方はチェーンスパイクを履く事をおすすめします。
容易に滑ります。つるーんといってしまいます。
上高地トンネルは釜トンネルに比べて距離は短いので、あっという間に抜けます。
上高地トンネルを越えると、いよいよ観たい景色に出会う事ができます。
美しき大正池や上高地の木道
トンネルを越えると遠くの方に西穂高やジャンダルムなどを眺めることができます。
これがまた美しい。
朝は雲海が出やすいです。朝7時頃までも雲海が残っていました。
その雲海がまた幻想的です。
空が明るくなり始めた、あのキラキラした光が雲や山を照らしている雰囲気がとてもいいです。
その景色に何度も足を止められます。
大正池はもっと綺麗だろうと思い、足早に向かうと予想通りの景色が広がっていました。
大正池ホテルの手前に大正池と穂高連峰を眺められるスポットがあります。
そこがまたいい。
朝靄と樹氷が織りなす冬景色に心を奪われます。
外気が寒い冬だからこそ観られる景色です。
これが観たかった。
そして、この景色は上高地しか観られない景色です。
大正池に降りても素敵な景色が観られますが、私は大正池ホテル手前の景色が好きです。
さて、ここから車道を歩いて上高地BTへ向かう車道と田代池へ行く林道があります。
おすすめは林道です。
梓川や霧氷になっている木々を楽しむことができるからです。
この林道は雪深い場所もあるので、スノーシューがあると便利です。そして、雪遊びしている雰囲気を楽しめます。
sakizaki的、第二のフォトスポットは上高地BT近くにある銀杏林です。
これも雪化粧された木々が美しい。
上高地BTに向けてカーブしている道があります。そこがとても画になります。
この道は紅葉時期も綺麗な場所なので、紅葉時期に来ることもお薦めします。
ちなみに、中ノ湯から上高地BTまで約2~3時間で到着します。
バスで来られた日帰りの方はここで午前11~12時ぐらいです。
最終バスの時間に間に合うよう時間管理に注意しましょう。
河童橋から徳沢への道
河童橋や小梨平から先の道は急な登山道はありません。
夏の上高地を歩いたことがある方は知っていると思います。
なだらかな登山道が続いています。
しかし、山の中を歩いているため、山肌は急です。
雪崩は斜面角度30度以上で起こります。
写真でわかるように30度以上はあります。
夏でも落石注意が叫ばれているので、雪崩が起きても不思議では登山です。
しかし、河童橋には観られない景色がここにある事も事実です。
山の中にいる事を実感する登山道です。
明神館以降はより一層、雪深くなります。
足首まで埋まる箇所もあり、ずぼ足でも歩く事はできますが、歩きづらいです。
スノーシューがあると便利です。
私も折角、持参したので使う事にしました。
荷物の重量を減らすために使います。
徳沢に近づけば、近づくほど、猿の天国になっていました。
さて、霞沢岳がみえたらもうすぐで徳沢です。
この写真以降がちょいと大変です。
道が雪崩によって遮断されていました。
ここで少し不安になります。
「このまま徳沢に泊まって大丈夫か?」
その一方で、このような気持ちもありました。
「ここまで来て戻るのも面倒くさい」
数秒考えた後の結論。
徳沢に泊まるです。
その後、ちょっと大変な事がありました。それは動画をご覧下さい。
トレースも薄れているトラバースを歩きなんとか徳沢に到着しました。
上高地の寒さはどの程度、何を着る?
私は2日間上高地にいました。
その中で最低温度は深夜の-10度です。テント内は-1~-2度ぐらいでした。
幸いにも曇りだったので、放射冷却が弱まり熱が逃げなかったからかもしれません。
夜は予想よりも寒くなかったです。
初日の朝も-10度ぐらいで寒かったですが、凍える感じではなかったです。
最高気温は1~2度です。晴れていると温度は高くなりやすいです。
山を登れば登るほど、筋肉を使用するためエネルギー消費にて熱が生まれます。
なので、身体は熱くなり汗をかきます。
しかし、上高地はほぼ平地です。
身体はほんのり温まる程度の運動量しかありません。
そこで、私が実際に来ていた服を紹介します。参考にしてください。
中ノ湯から徳沢まで:晴れ、気温約-1~2度
ミレーのドライメッシュ、パタゴニアのキャプリーンサーマルクール、アクティブインシュレーションであるパタゴニアのナノエアです。
これで寒くもなく、暑くもなく歩けました。
冬の登山で一番気を付けなければならないのが、汗冷えです。
お風呂にも入れない状況で、汗冷えしたら最悪です。
低体温症にて、最悪の場合命を落とすかもしれません。
汗冷え予防のために、速乾性もあり保温性もある登山服をチョイスしました。
登山道具屋さんに行くとわかると思いますが、今は沢山の保温着が出ています。
自分の登山スタイルにはどれが合っているのか、行きたい山にはどの保温着がいいのかと悩むかと思います。
もし、保温着で悩まれている方はこちらをご覧ください。
テント内:曇りから雪、最低外気温-10度、テント内気温-1~-2度
テント泊内では、ミレーのドライメッシュ、パタゴニアのキャプリーンサーマルクールに加えて、モンベルのフリースで過ごしていました。
モンベルのフリースはクリマプラス ニットパーカです。
上記表のように、そこまで保温性の高いフリースではないです。
しかし、保温性の高いベースレイヤーを着ているため、このフリースでも問題なく過ごせました。
また、いくら性能のいい服を着ても、底冷えしてしまえば身体は簡単に冷えてしまいます。
ちゃんとした断熱対策は必須です。
私は銀マット、R値の高いエアマット(サーマレストのネオエアーXサーモ NXT マックス)を準備しました。
これにより外気は-10度の世界でしたが、ぬくぬくする事ができました。
夕方の徳沢:晴れの曇り、外気温-5度
徳沢をお散歩した時は、スキーウェアで過ごしていました。
「おいおい、スキーウェアかよ」
と思いましたよね。
私も思います。
本当はダウンがよかったのですが、欲しいダウンの購入が間に合いませんでした。
そして、上高地の徳沢の標高差は約300m。
1000m以上の標高差を登るわけではないので、多少の重量は許容してスキーウェアで挑みました。
重いといってダウンとの差は400gです。まあ、許容範囲内です。
スキーウェアは寒い中滑り続けられる様に保温性を重視しており、登山ウェアは激しい運動をし続けられる様に速乾性に優れています。
と言うわけで、保温性ばっちりのはずです。
さて、吉と出るか凶と出るか・・・。
これが大正解。夕日を観るために30分ほど外にいましたが全く寒くありません。
さすが、スキーウェアw
上高地ならスキーウェアでもいいと思います。
ただ、標高差が高い山、3000m級の山の場合はダウンが良いと思います。
険しい山に登る時は装備数や重量を軽くした方が安全に登れます。
かさばれば不意の動きに対応にしくく、重ければ重いほど、体力を奪われます。
なので、高山に登る際はダウンの上下をおすすめします。
テント泊をするなら、小梨平と徳沢のどちらにするか
上高地の冬季入山ルールでは「テント泊は小梨平野営場で張ってください」と記載されています。
なので、小梨平でテント泊をする事が推奨されます。
ただ、徳沢や横尾はだめなのかというとだめとは記載されていません。
実際、お正月などは徳沢でテント泊を楽しまれる方も多いです。
それでも、私は徳沢よりも小梨平でテント泊をした方がいいと思います。
それは徳沢でテント泊をした経験からそう思いました。
雪崩や落雪落石の脅威
夏の時期、徳沢まで行った事がある方はわかると思いますが、そこまで難しい道はありません。
気持ちの良い平地を歩いていきます。
しかし、その登山道の中には急斜面の山肌を通る場所や落石が頻発する箇所もあります。
冬季はこれに雪が加わります。
夏よりも危険性は増すのは容易に想像できます。
実際、徳沢への登山道には雪の塊が落ちていたり、雪崩が起きていました。
稜線の雪道の様に、滑落の危険性は少ないです。
しかし、雪崩や落石落雪に巻き込まれる可能性が高い道です。
その脅威に見舞われても自力で解決できるスキルがあれば問題ないとおいます。
しかし、少しでも不安に思う方は小梨平にしましょう。
徳沢のテント場は独りぼっちの可能性
上高地の徳沢へ行った曜日は土日でした。
それなのに、徳沢への登山道ですれ違った方はたった二人。
その日テント泊をしていたのは私だけでした。
人のいない徳沢を独り占めできる優越感はあります。
明神岳が綺麗に観られるベストポジションをゲットできるのはこれが最初で最後でしょう。
選び放題。
ただ、正直心細かったです。
パーティーならいいですが、ソロなら本当にひとりぼっちとなります。
なので、「ちょっと行ってみようかな」と思って行くと大変な目に遭います。
不安な気持ちが広がると、冷静な判断ができなくなります。
冷静に考えれば、止めておいた方がいい事も平気でやってしまいます。
不安な気持ちから逃れたいと思うから、そのような行動になるのでしょう。
これは誰でも起こりうる現象です。
この現象に打ち勝つ精神力や登山スキルを持っていないなら、小梨平のテント泊をお薦めします。
穂高を観たいなら小梨平、明神岳を観たいなら徳沢
冬の上高地にテント泊をしたいと考えている方の多くは、上高地の雪景色を楽しみたいからだと思います。
そこで、小梨平に泊まるとどのような景色が楽しめるのか、徳沢にしかない景色はどのような景色かを説明します。
改めてお伝えしますが、徳沢でテント泊するならある程度の登山スキルが必要です。
小梨平の一番のメリットは穂高連峰がどーんっとみえるところです。
西穂高やジャンダルム、奥穂高、吊り尾根を通り前穂岳まで観ることができます。
それも木々の隙間からではなく、開かれた川沿いで観ることができます。
これがまた贅沢な気持ちになります。
穂高連峰を独り占めできます。
この経験をできるなら、中ノ湯の約6kmなんて苦でもありません。
また、河童橋まで戻れば、焼岳も観ることができます。
誰もいない河童橋から穂高連峰と焼岳の北アルプスに囲まれる、このロケーションは最高すぎます。
つまり、ロケーションがとってもいいと言うことです。
夏はホテルの光で星がみえにくくなりますが、冬期は休業しているので光問題も気になりません。
加えて、冬季と言っても徳沢と比べれば人通りが多いので、何かあった場合助けを求めることができます。
冬季のため、テント場は空いています。
テント泊も2~3張りなので、好きな場所にテントを張れる可能性が高いです。
メリットでもあり、デメリットでもあるのが、人の多さです。
お昼頃の河童橋には、必ず人がいます。
テーブルは大抵人が座ってお昼を食べています。
多いと行っても10~20人ぐらいなので、夏に比べたらかなり少ないです。
誰も居ない雪原を楽しみたいなら小梨平より奥にいくしかありません。
また、中ノ湯からゆっくり歩いて2~3時間程度で小梨平に到着するので、物足りなさを感じる方もいるでしょう。
朝6時に出発したら10時には確実に到着しています。
正直、何もすることを考えていないと暇です。
なので、過ごし方は考えておいた方がよいでしょう。
一方、徳沢はどうでしょう?徳沢にしかない魅力は何かをお伝えします。
一つは誰も居ない雪原を体験できる事です。
夏の徳沢は青々した芝生に、緑の装いをした木々のイメージが強いですが、冬は一変します。
雪原です。
誰も居ません。誰の足跡もありません。
自分が初めて足跡を付ける楽しさは誰もが経験したことがあると思います。
正直、大人になっても楽しい。
スノーシューで歩き回ると雪山をより体感できます。
二つ目は一番近くに明神岳を観る事が出来ます。
夏は木々の葉が明神岳を隠してしまいます。
しかし、冬は葉が落ちる事で明神岳がよく観ることができます。
夏には観る事が出来ない景色があります。
これを観に行く価値はあります。
とても綺麗です。
三つ目は梓川近くまで行ける事です。
冬季の間は梓川が雪に埋もれているので、夏にはいけない梓川まで降りることができます。
そこから霞沢岳や明神岳、前穂岳を間近に観られるのはポイントが高いです。
先ほども言いましたが、徳沢への道は決して安全な道ばかりではなく、独りぼっちの可能性は高いです。
どんな状況になっても焦らず行動できる判断力、スキルが求められます。
なので、自分の力量と照らし合わせて、小梨平にテント泊をするか徳沢にテント泊をするのかを決めてください。
徳沢にテント泊したときの装備道具は?
今回、徳沢にテント泊をした装備を全て紹介します。
ちなみに、総重量は22kgでした。
前回の硫黄岳の際は20kgでした。
スノーシューなど追加して持って行った割に、予想よりも重くならずホッとしました。
硫黄岳の装備品が気になる方はこちらをご覧下さい。
今回、持参した装備品を最後に購入理由と共に記載してあります。
合わせてご覧下さい。
上記のブログに記載されている装備に加えて、スノーシュー、スコップ、テムレスの手袋を追加して持って行きました。
雪深い道もあり、突如雪も降るのが北アルプスの上高地。
その際、安全に登山を登るためにも、雪を楽しむためにもスノーシューは頼もしいアイテムです。
今回、タブスのスノーシューを持って行きました。
有名なスノーシューにはMRSのスノーシューがあります。
確かに、MRSのスノーシューの方が格好いいし、高級感あるし、タブスよりも少し歩きやすいです。
ただ、足とのフィット感や装着の簡単さはタブスの方が上です。
足先はダイヤルを回せば容易に装着できます。
分厚い手袋でも装着しやすい構造は不器用な方にも優しいです。
そして、MRSに比べて3~5万円ほど安いです。
性能、値段を考えるとタブスに軍配があがります。
ただ、スノーシューは使う頻度は少ないでしょう。
そこで、おすすめはレンタルをする事です。
おすすめのレンタル屋はとざんどうぐレンタル屋さんです。
他にも様々な登山道具をレンタルできるのでおすすめです。
私はよく活用しています。
今回のスノーシューもスコップもレンタルしました。
話がでた、スコップについてもお話しします。
テントの耐風性を高めるためにも、雪壁は必須です。
風から守り保温性を高めるためにも、雪壁はやはり必須です。
雪壁をつくるためにもスコップは必須です。
手で作るのは限りなく不可能です。
かまくらを作るのに手で作った事はないですよね。スコップ使いますよね。
それと同じです。
限られた時間で作るためにはスコップが必要です。
さて、冬のテント泊は手が冷えます。
それはスコップやテントのポールが金属製のため冷たい。
外気に冷やされとても冷たいです。
そこで役立つのがテムレスの防寒手袋です。
これ本当に優秀です。
氷を触っても冷気を感じない優れものです。
テントのポールやスコップなどに金属製を触っても冷たくないです。
そして、いくら雪を触っても濡れません。
雪山でしてはいけない事は肌を出さない、濡らさない事です。
なぜなら、低体温症になるからです。凍傷するからです。
冷気遮断は必須です。
それを可能にするのがテムレスの手袋です。
普通の防寒手袋でテント泊や雪壁を作り、手袋が濡れた、手が冷えたという経験がある方はテムレスの防寒手袋を試してみてください。
3000円程度なので気軽に試すことが出来ますよ。
では、冒頭で説明したように、装備品一覧です。理由はsakizakiの主観ですのでご参考までに。
項目 | 商品名 | 理由 |
テント | ARAI TENTのオニドームオニドーム2 | 前室があるため、風が強い日でも快適に過ごせる |
グランドシート | 百円のブルーシート | 耐久性があるものなら何でもよかったから |
シュラフ | イスカのエアドライド670 | 撥水ダウンだから寝汗でダウンがダメになりにくい。最低温度-15度OK。 |
エアマット | サーマレストのネオエアーX NEXTマックス | R値が高く、シャカシャカ音が少ないから |
銀マット | ただの銀マット | ただの銀マットでも断熱効果があるから |
メリノの手袋 | モンベル | タッチパネル式でコスパがいいから |
防寒防水手袋① | ブラックダイヤモンドのソロイスト | マイナスの世界でも耐えられるから |
防寒防水手袋② | テムレスの防寒グローブ | 濡れないし冷たくない |
下着 | ミレーのドライメッシュ | 速乾性が高いから |
ベースレイヤー① | パタゴニアのロングスリープ キャプリーン サーマルクール | とにかく暖かい。速乾性も高いから |
ベースレイヤー② | ミレーのワッフルウール | 速乾性がいいのに暖かいから |
保温着① | パタゴニアのナノエア | 憧れのアクティブインシュレーション |
保温着② | モンベル クリマプラスのニット | シャミースより暖かいフリースが欲しかった |
シェル | ノースフェイスのクライムライトジャケット | 格好よかったから |
靴下 | スマートウールの マキシマムクッション | 速乾で肌さわり気持ち良い |
ダウンシューズ | モンベル ウィンドストッパー ダウン フットウォーマー | 暖かくゴアテックス使用だから |
スノーシュー | タブスの山岳用スノーシュー | レンタル |
スコップ | モンベル | レンタル |
チェーンスパイク | スノーラインのチェーンスパイク | ゴムが切れにくいから |
山専用ボトル | サーモスの保温ボトル | 1日経っても冷めないから |
調理器具① | プリムスのガスバーナー(P-153) | そこそこ火力が強いから |
調理器具② | プリムスのクッカー | 大きさが丁度良かったから |
調理器具③ | ソーヤーの浄水器 | 飲める水を作るために一番勝手がいいから |
個人で挑戦するか、ツアーで安全に行くか
上高地のテント泊について説明してきましたが、どうでしょうか?
よし!!これなら自分もいけるぞ!!と思った方もいる一方で、ちょっと不安だなと思う方もいると思います。
「突然、ホワイトアウトしたらどうしよう」
「雪崩にあったらどうしよう」
「そもそも、テント泊なんてできるかな。まずは日帰りにしようかな」
など色々考えたと思います。
その自分警報に耳を傾けましょう。
警報が鳴っているという事は自分のスキルに不安があるからです。
その警報に気付けて立ち止まれた事は素晴らしいです。
無理をして個人で行かなくても、安全な方法で上高地の絶景を楽しむ方法があります。
それはツアーを活用する事です。
やはり、ガイドさんがいるのといないのでは全く異なります。
なぜなら、自分よりも登山経験値もスキルも高い人と同行できるのは大きな安心材料です。
この方法を使う手はありません。
そこで、おすすめしたい登山ツアー会社さんを紹介します。
クラブツーリズム
「仲間が増える、旅が深まる」で有名なクラブツーリズム。
一度は予約したことがあると思います。
簡単に言うと、万人受けするツアー会社さんです。
なので、厳冬期は八ヶ岳のツアーが多いです。
上高地のツアーは残雪期からしかありませんでした。
残念。
しかし、初めて登山をしようと思っている方向けのツアーが多いです。
初めて登山をする方にはぴったりのツアーを見つけることができます。
安心してください。初心者向けばかりではありません。
それ以外に面白いのが、色々な企画別ツアーがあるところです。
女子専用、百名山登山、ソロ登山、YAMAP共同セミナーなど大手にしかできないツアーばかりです。
どのツアー内容で登山をしようか悩んでしまうくらい種類が豊富です。
中でもおすすめしたいのは、登山アプリで有名なYAMAPと共同企画登山を開催している事です。
簡単にいつと「セミナー付きツアー登山」です。
ある目的の山に登るために毎月練習を積んでいく登山ツアーになっています。
例えば、最初はオンライン講座で高所登山の体調管理を学びます。翌月はその学びを活かしフィールドワークを行います。
そして、最終的に目的の山に挑みます。
これは体調面、スキル面でも安心して目的の山に登ることができて、より安心し安全に登る事ができます。
さすが、大手のクラブツーリズムです。
他ではできない事ができます。
ただ、ここまで手厚くツアーを企画しているので、お値段もそれなりです。
他のツアー会社よりも1万円ほど高くなっています。
それだけ、手厚く安心安全に力を入れているので仕方が無いでしょう。
命はお金に換えられません。
安心安全、1人でも参加可能、セミナー付き登山ツアーがあるのはクラブツーリズムだけです。
【強み】
1.色々な要望に応えられるツアーが豊富
2.YAMAP共同企画ツアーがある
3.登山セミナー付きツアーがある
【弱み】
1.値段が他社よりも高い
2.人気ですぐツアーが埋まってしまう
やまどうぐレンタル屋
やまどうぐレンタル屋と聴いて「?」が出た人もいるでしょう。
それもそのはず。
レンタルと記載されているからですよね。
確かに、レンタルが主です。しかし、ツアーも開催しているのです。
しかも、北海道から九州まで様々な地域のツアーを開催しています。
ツアー内容も人気の山から憧れの山まで豊富です。
「独りで行くことを諦めていた山があった」と喚起をあげる確率が高いのもここです。
いい所をついているんですよ。やまどうぐレンタル屋さんは。
初めて登山を始めた登山者さんはもちろん、少し登山スキルを上げたい脱初心者さんの心をくすぐるツアーが多いです。
「それ行きたかった山!!」に出会えますよ。
2024年現在、上高地だけに限定したツアーはありません。
ただ、涸沢まで行けるツアーはあります。
上高地も堪能しながら、あの大絶景の涸沢まで行けるツアーはなかなかありません。
やはり、いい所をついています。
また、登山ガイドは誰が付くのか気になると思います。
ちゃんと誰がガイドしてくれるツアーなのか知る事が出来るので安心できます。
そして、sakizaki的に一番の売りはツアー参加者は登山道具が無料でレンタルできる事です。
さすが、レンタル屋さん。
登山道具は豊富です。むしろ、これが強みです。
そのツアーに適切な登山道具をレンタルしてくれるため、「何をどこまで準備したらいいのか?」と悩む必要もないです。
値段はクラブツーリズムよりも少しお安くなっております。でも、レンタル料無料と考えるとコストパフォーマンスは良いと思います。
ただ、ツアー開催日がクラブツーリストさんよりも少ないのが弱み。
予定が組みやすい人にはいいツアーです。
【強み】
1.登山道具が無料レンタルできる
2.コストパフォーマンスがいい
3.事前に担当ガイドを知る事が出来る
【弱み】
1.登山開催日が少ない
ネイチャーガイドリス
一言でいうならば、「大手にはできないツアーに出会える小規模ツアー会社さん」です。
これが面白いツアーが沢山。
そして、厳冬期の上高地に泊まれる数少ないツアーです。
冬季の上高地のホテルは原則休業しています。
しかし、このツアー会社では上高地のあるホテルに宿泊ができます。
場所は秘密です。
どのような契約にて成り立っているのかはわかりませんが、大手ではできない事でしょう。
ツアー内容も面白い。
ただ歩いて、泊まって、帰ってくるのではありません。
登山スキルをUPできる内容が盛り込まれているツアーです。
大手のツアー会社では味わえない山歩きの神髄を肌で感じられます。
趣味の習い事のような、ゼミのようなアットホームな空気を感じる事が出来ます。
しかし、いいところだけではないです。
それは、どこよりも日にちと人数に制限がされてしまうと言うことです。
ガイドさんは2名です。
そのお二人で運営しているので、限りはあります。
予定が合わない方や人数オーバーになる方も多いです。
しかし、大手ツアー会社で見つけられなかったやりたい登山がここにはある可能性があります。
強み
・大手にはない面白いツアーが多い
・アットホームな雰囲気
弱み
・開催日数、人数に制限がある
まとめ
上高地へのアクセス方法からテント泊の注意点、自分警報への対処法など説明しました。
雪の上高地は素晴らしいです。
上高地にしかない絶景があそこにはあります。
是非、体験してほしいです。
ただ、無理は禁物。
少しでも不安に思うならツアーに参加してください。
一回の出費は大きくなりますが、一回参加して経験すればそれ以降は個人で楽しむことができます。
登山は山に命を置いてこないのが鉄則です。
無理せず、楽しく登山を楽しみましょう。
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