連休があります。山好きのあなたなら、当然山に行こうと計画するでしょう。テント好きなら、テント泊を計画するでしょう。もうワクワクが止まりません。
が、しかし。予報は雨。雨。雨。
テント泊登山をやめますか?あんなに、ワクワクして準備していたのにやめる事ができますか?
出来ないですよね。
あんな事やこんな事をやろうと頭の中で妄想していたのに、辞めるなんて無理です。
でも、テント泊を楽しめるのか・・・という不安も頭をよぎるのは確か。
ずっと雨でテントの中にいて楽しいかな?
そんな苦行しなくても晴れの日に行けばいいんじゃないかな?
そんな考えに陥ります
確かにそうなんですけどね。しかし、サクッと諦められる人はこのブログを読んでいないでしょう。
山でテント泊をしたい。でも、楽しめるかな?と狭間で悩んでいるからこのブログに来たと思います。
結論から言います。
雨の日でも楽しいです。というか、楽しくするんです。
楽しくなるか、ならないかはあなたの準備次第です。
なんなら、雨の日のテント泊をしに行く‼︎と思った方が気分は前向きになれます。
さて、ではどんな準備をしたらいいのでしょうか?
それはあなたがテント泊で何をやりたいかを明確しましょう。
これ結構大切です。
やりたい事ができた時の達成感は何ものにも変え難いほど嬉しいです。
そして、楽しいです。来てよかったなと思います。
私の例を話します。
私はオーレン小屋に雨の日テント泊をしにいきました。
私の目的は「テントという居住空間を充実させる」です。
まるで、家の様なリビング、家の様な寝室を作り上げる事に注力しました。
また、オーレン小屋にはお風呂があるのでもう完璧です。
今回の経験を元に、サクッと撤収できる方法も学べました。
今回はその様子をお伝えします。
また、天狗岳と硫黄岳にも登りましたので、山道や景色を紹介します。
では、素敵な雨の日テント泊へ‼︎
【注意】
登山は事前計画が大切です。事故なく楽しく登山をするために、体調面含め必要な登山用品を準備してから登りましょう。
雨の日に何をするか
さて、雨は確定しています。澄み渡っている空、息を飲むような星空は期待できないでしょう。
たまに、雲が晴れて幻想的な景色を観ることが出来る事はありますが。それはそれで置いておきましょう。
雨の日に何をしましょうか?
これを考えていないと、雨の日テント泊が楽しくないです。
何故かというと、やることがなく暇だからです。
晴れていれば、山に登り、景色を楽しみ、山頂でご飯を食べて楽しいひとときを過ごすことができるでしょう。
しかし、雨はそれができない可能性があります。
山には登れますが、お目当ての景色はないでしょう
雨の中、山頂でおにぎりを食べていたら低体温症になるかもしれません。
なので、雨の日にやることを考えておくことをおすすめします。
そして、冒頭の質問である「雨の日に何をやるか?」に戻ります。
一緒に考えましょう。
雨の日はテントの中にいる事が多いでしょう。
なので、テントの中で楽しく過ごす方法を考えた方がいいです。
おすすめの方法は「新しいギアを試す」です。
私は以前から欲しいなと思っていた「テーブル」を導入しました。
何故テーブルなのか?と思うでしょう
その理由は料理の快適さを求めたからです。
テント場によってはフラットな場所ばかりではなく、ゴツゴツした場所も多いです。
整地をしても小石が邪魔をしてガスバーナーをまっすぐ設置できず、コッヘルが傾き、水がもれるなどはしばしばです。
それを無くし快適な空間を手に入れたかったんです。
これがとても、良きでした!!
この写真を見て下さい。
この安定感。中身がこぼれる不安のなさ。もうNoストレスです。
最近の中で1番購入してよかったなと思うグッツの一つです。
次は、テントです。
今回のテントはオニドーム。オニドームは前室があるので、使い勝手がいいと常日頃から思っています。
さて、雨の日でも使い勝手がいいのか。それも検証したかったのです。
結論、オニドームは雨の日でも使い勝手がいいです。
オニドームの前室は内側へ湾曲しているため、他のテントよりも雨に濡れない面積が広いです。
なので、色々なモノを置くことが出来ます。
靴もおけるし、テーブルも置けます。なんたる広さ。広すぎて写真に映りきれないので、部分的に写真を載せます。
靴も余裕でおけます。これで雨が降っても濡れません。ビニール袋に入れてテントの中へ避難させる必要がありません。
玄関とリビングを兼ね備えられるぐらいの広さはなかなかないと思います。
他のテントも入口を開ければ、このぐらいの広さを手に入れられますが、雨に濡れます。雨の日のテント泊はしたいですが、濡れたくはありません。
オニドームは入口を閉じても申し分ない程の広さです。快適なテント泊を実現できます。
いやはや、オニドームあっぱれ。
また、前室でガスバーナーを使えるので、テント内の結露を防ぐ事ができます。
前室が狭い靴起きなどの玄関要素にしか使えません。
そのため、リビングはテント内、寝室と同じ場所になります。
テント内でガスバーナーを使うと温度があがります。外は雨。寒いですよね。
結果、結露が生まれます。
ダブルウォーム(インナーシートとフライシート)ならまだマシですが、シングルウォーム(インナーシートのみ)だと最悪です。
結露で室内は水浸し、寝具が濡れて冷たくなるという最悪な状況に陥ります。
結露を防げるのは大きいです。
やはり、あっぱれオニドーム。
お楽しみはギア以外にも用意しましょう。
例として、温泉(お風呂)とお酒と漫画(雑誌)が最適解だと思います。
雨に濡れてしまったら、身体が冷えるかなと思いました。そして、お風呂上がりの一杯は美味しいです。それが、お酒でもジュースでもです。
八ヶ岳のオーレン小屋にはお風呂があります。
テント泊の人は17時~18時と限られた時間ですが、問題ありません。
むしろ、ちょうど夕食時間に入れて幸せです。
お風呂で身体が暖まり、ほてった身体と乾いた喉を冷たいお酒が癒やしてくれます。
「ごくごく・・・。ぶはー。もう最高」
楽しいですね。至福のひとときです。
また、お酒を飲みながら漫画を読む時間も幸せです。
シーモアやKindleならネット環境が無くても漫画を読むことができます。
もちろん、先にダウンロードをしておかなくてはなりませんけどね。
雨の音を聞きながら、お酒を片手に好きな雑誌や漫画を読む。この非日常の時間。
最高かよ。
漫画好きならシーモア、雑誌も読みたい人はKindleがお薦めです。
私はKindleでPEAKSや山と渓谷を読みながら「次はこの山に行こうかな」と妄想を膨らませながら楽しみました。
ネットが繋がっていなくても楽しめるそんなテント泊でした。
【Kindleをチェックする】
【シーモアをチェックする】
イメージ動画
こちらは雨の日にオーレン小屋でテント泊をした動画です。晴れた時もあったので、天狗岳と硫黄岳に登りました。
サクッとオーレン小屋のイメージや天狗岳と硫黄岳のイメージをつけたい方はこちらをご覧下さい。
ルート
桜平から登山口:駐車場(中)がおすすめ
中央道から桜平へ向う場合は諏訪南ICでおります。
その後、下道を10kmほど走ると入口に到着します。
唐沢鉱泉とでかでかと看板があるので入口はわかりやすいです。ただ、私のカーナビは駐車場までの道を見失って道なき道を進んでいて少し不安でした。
駐車場は三箇所あります。それぞれ、下、中、上と名付けられています。
桜平入口から下まで1km、中まで5.4km、上まで6.1kmです。
道は駐車場(下)までは普通の道です。ただ、駐車場(中)までは急坂もあり結構な悪路ですが、八ヶ岳山荘から赤岳山荘までの道よりはマシです。
なので、我が愛車で行きました。
歩こうと思えば歩けますが、かなり大変だと思います。80分も歩くのはしんどいので、苦渋の選択でした。
車で走る事5分。駐車場(下)につきました。
広い駐車場です。雨なのでほとんど車はいません。
走る事、しばしば。車がガタンガタンとゆれる箇所があったり、橋を渡ったり、急坂を登ったりと忙しかったです。
いつかくぼみにはまってでられなくなるのではと手に汗握る場面を乗り越えて、やっと駐車場(中)に到着しました。
駐車場(中)はトイレがあります。
水不足により、水洗が止まっていました。バケツに溜まっている水で流しました。
ここから登山口までは約800mです。余裕で歩けるので、歩いて行きます。
こんな感じで歩きやすいです。
車で通れる道ですので、それはそうかもしれません。
10分ほど歩くと登山口に到着します。ちなみに、駐車場(上)には簡易トイレしかありません。
なので、駐車場(中)に停めることをお薦めします
登山口からオーレン小屋:整備された歩きやすい道
登山口からも歩きやすい道は続いています。
このように歩きやすい道であること、山小屋へのアクセスが2時間程度なのが初心者に選ばれる理由なのかもしれません。
自然豊なのか、人間慣れしているのかわかりませんが、鹿がお見送りしてくれました。
近くを通っても逃げもせず、優雅に食事を楽しまれていました。
辺りの岩や土は苔の覆われていて、もさもさしていました。
これがとても気持ちよさそうで、ダイブしたらどんなに気持ちいいのだろうかと思わせます。
八ヶ岳の見所の一つ「苔」。それを堪能しながらゆっくり歩いて行きます。
晴れの苔もいいですが、雨に濡れた苔もいいものです。
みずみずしく、きらきらしていて、晴れの日に観られない姿を見ることが出来ます。
30分ほど歩くと夏沢鉱泉に到着です。
硫黄の匂いがしたなと思ったら、あっという間に到着しました。
さて、雨も少し降ってきています。
本降りになる前にオーレン小屋に着いてテントを張りたいですね。
ここからは少し登山道らしくなります。
こんな道や
こんな道があります。
とても歩きやすいです。よく整備されています。ありがとうございます。
さて、ずんずん進んでいきますと、少し森が濃くなります。
川を渡ったり、少し急登を登ればオーレン小屋に到着します。
約2時間で登山口からオーレン小屋へ到着します。
途中息が切れる様な道もありましたが、概ね歩きやすく、「もう歩くなんて無理!!」といいう急登もないので、初めてのテント泊にはいいかもです。
テント泊はどうしても荷物が重くなります。12~13kg、水やお楽しみグッツによってはもっと重くなるでしょう。
重たい荷物でも歩きやすく、短時間で山小屋に着くのはとてもありがたいですね。
オーレン小屋から天狗岳:西天狗岳から東天狗だけの美しい稜線
オーレン小屋に到着しました。
とても綺麗な山小屋です。
そして、綺麗なだけがオーレン小屋の売りではありません。
オーレン小屋の決算はクレジットカード、電子マネー可能という今の時代に即した機能が盛りだくさんです。
また、お風呂がありますので、汗と疲れを洗い流す事でできる登山者に優しい山小屋です。
本降りになる前にテントを張ることができました。
オーレン小屋のテント場は板が張ってあるので、とても寝やすい事で有名です。
北アルプスの涸沢のテント場のゴツゴツ岩場と比べたら天と地の差があります。まあ、涸沢はそれを差し引いても良いほどの絶景があるので、なんとも言えないんですけどね。
テントを張り終えて12時です。雨も小降りなので、往復タイム3時間の天狗岳へ行こうと思います。
本降りになったら速攻帰ろうと思います。
天狗岳へ向けて出発です。
天狗岳には西天狗岳と東天狗岳があります。まずは西天狗岳へ向けて進みます。
ここも歩きやすい登山道が続いています。整備していただきありがとうございます。
更にゆっくり登って行くと木々も少なくなり、突然、根石岳と西東天狗岳の稜線が現れました。
少し晴れ間がでていますね。よかった。
いやー、綺麗ですね。道が綺麗。見通しが良いですね。
雨に日でもこういう少しの晴れ間が出ることがあるので、登る価値はあるんですよね。
根石岳に向うまっすぐな道もいいですよね。
西天狗岳と東天狗岳の稜線です。
いいですね。雨が持てばここを是非手も歩きたいですね。
さて、根石岳のまっすぐな道を歩いて行きます。
ここは見た目よりもサクッと登れるので頑張って下さい。
見上げるほどの道なんですが、意外にもすぐ終ります。見かけ倒しです。
根石岳の山頂からみた西天狗岳への道です。
かっこいいですね。トラバース道ってなんでこんなにも心を躍らせるんでしょう。
冒険感があるんですかね。秘境感があるからですかね。
どちらにせよ、非日常であり楽しいのは変りません。
振り返ると硫黄岳と共にみえるトラバース道があります。
これもまたかっこいい。
晴れていたらもっと綺麗にみえるんだろうなと思いつつ、これもこれで雄大さが一層増しているなと思いました。
西天狗岳を登って行くと、今回の難関箇所岩場登りがあります。
片側切り落ちている箇所もあります。登りも後半となり足も疲れてきます。三点確保しながら登りましょう。
岩場を登り終えるとそこには絶景が待っています。
雨も降っていますが、雨雲の切れ間から差し込む太陽の光もいいですね。
東天狗岳では「登ったぞー!!やったー!!」という歓喜が聞こえました。
嬉しいですよね。
ここから素敵ロードを歩き山頂に立つ喜びは何事にも代えがたい。
その気持ち、よくわかります。
私も活きたかったのですが、雨も降ってきたのでテント場へ帰ります。
オーレン小屋から硫黄岳:赤岩の頭から観る雄大な赤岳は一見の価値あり
夜はずっと雨でした。
夜の晴れまで星空でも見えないかなと淡い期待をしていましたが、泡となって消えました。
ザーザー降りです。撤収して帰っている人もいます。
私も帰ろうかなと思っていると、少し晴れてきました。
晴れてきたら登りたくなるのが、登山者のさが。
という訳で硫黄岳へ行くことにしました。
硫黄岳への道はテント場の横を通っていきます。
ここの登山道も整備されているので問題ありません。問題あるとしたら、濡れた岩でスリップする事だと思います。
濡れた木々や苔がとても美しいですね。
硫黄岳への道の方が苔むしていて、雰囲気があります。ディープな感じ。
少し登る箇所もありますが、歩きやすく整備されているので、大丈夫です。
初心者でもゆっくり休みながら登れば問題ありません。
特に危険箇所もないですが、濡れた木道には気を付けて下さい。
容易に滑ります。
木々の背丈が低くなってきたらもうすぐで赤岩の頭との分岐に到着します。
稜線にでるとなんてことでしょう。(匠の技風)
絶景や絶景。
硫黄岳への道
阿弥陀岳から硫黄岳への稜線を観る事ができます。
かっこいいですね。最高です。
硫黄岳への道も岩場があり、片側が切り落ちているので、足下に注意して登りましょう。
概ね危険な場所はありません。道迷いの心配もありません。
このような道を歩くと約30分で山頂に到着します。
詳しい道は動画を作成しましたので、ご覧下さい。
雨の日の撤収方法
さて、雨の日テント泊を楽しみました。至福のひとときを体感し、日常のストレスを浄化しました。
身体の毒が抜けていく、抜けていく。
さて、帰りますが、問題が一つあります。
雨が降っている時の撤収方法です。
大切な心構えをいいます。
濡れる事を覚悟する事、綺麗にまとめようとしない事です。
具体的にいいます。
雨が降り続いているので、濡れない方が無理です。なので、もう濡れる事は覚悟しなければなりません。
何が濡れる事を覚悟しなくてはならないのか。
それは、自分とザックです。
撤収の手順は、テント内の物品をザックに詰めます。テントの中にはザックだけの状態です。レインウエアを着ます。靴を履きます。ザックを外に出します。テントをたたみます。テントをザックに入れます。
テントはたたんでいる途中、自分とザックは濡れますよね。
木の下、軒下があればそこにザックを置いてもいいですが、そんな都合の良い場所も少ないです。
では、少しでも自分やザックをぬらさないためにはどうしたらいいのでしょうか。
それは、テントを綺麗にまとめずにサクッと詰めてしまう事です。
要は手早く荷造りを完了する事です。
これしか、濡れる時間を短くする事はできません。
そして、手早く荷造りするにはどうしたらいいのでしょうか?
それは、少し大きめのザックで行く事です。
理由は、容量に余力があれば雑に詰め込んでもストレスなくパッキングができます。
こんな経験はありませんか?
家では入ったのに、撤収の時には荷物が入らない。
食べ物はかなり減ったはずなのに・・・。
そう。家では時間をかけて綺麗にパッキングができます。
しかし、使用したテントは空気や水分を含み綺麗にまとまりません。
晴れの日でも、難しいのに、雨に日なんて無理ゲーです。
なので、対策としては雑にパッキングできるザックを用意する事です。
おすすめはカリマーの65Lです。
重たい荷物でも重たいと感じないし、ザックしたには上段と分かれたポッケがあります。
ここの容量は大きいため、雑にテントをしまう事ができます。
カリマーには男性用と女性用があります。「G」と記載されているのが「女性用」です。
【男性用】
【女性用】
まとめ
雨の日でも楽しく過ごす方法を解説しました。
限られた休みの日にテント泊登山をする方も多いと思います。
雨ではテント泊への情熱を消し去る事はできません。
少しでも、楽しいテント泊登山ができるお手伝いができたら嬉しいです。
また、登山口からオーレン小屋への道、オーレン小屋からの天狗岳、硫黄岳の道、全ての登山道は登りやすい。
初心者の方でもテント泊にチャレンジしやすいです。
雨の日に予定していた方、テント泊初心者に方、ピークハントしないでテント泊を楽しみたい方、全てのハイカーさんにおすすめ出来る山行です。
皆さんのお役に立てれば嬉しいです。
コメント
大前提として、下に板が張ってあって水溜りにならないテント場だということですよね。
そんなテント場少ないですよ。
しかも、雨も小降りであることが必須条件。
まあ、いろいろ条件つければなんとか雨でもテント泊できますよということですね。
基本、雨の日はテント泊はキャンセルすべきと思います。
当ブログをご覧頂きありがとうございます。
やはり、晴れの日の登山が1番楽しいですよね。
今後は前提条件など具体的にしつつ、より役立つ記事を作成していきます。
アドバイスありがとうございました。