刺激が欲しい健脚登山者は必見。絶景から鎖場までバラエティーに富んだ三ノ塔尾根コース。

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丹沢が好きな登山者は多いはず。

でも、少し飽きたなと想っている方はいませんか。

確かに、塔ノ岳は登りやすいです。階段もあり初心者でも登りやすい。

ただ、単調と言ったら単調です。

わかりやすく、整備された登山道。歩きやすいけども少し物足りなさを感じる方もいるはず。

そこで、今回紹介したいお山は三ノ塔経由の塔ノ岳ルートです。

山行は約8時間。急登あり、鎖場あり。

しかし、辛い事の先には尾根から富士山がどんーっとみえる最高の登山コースになっています。

東京の高尾山で息切れしている方はやめておいた方が良いです。ただ、陣馬山まで行けるならば是非チャレンジしてください。

健脚向きと言われている登山コース。どのようなコースか気になりますよね。

この記事を見れば、自分が行ったらどのような山行になるかイメージができると想います。

では、早速参りましょう。

【注意】

登山は事前計画が大切です。事故なく楽しく登山をするために、体調面含め必要な登山用品を準備してから登りましょう。

イメージ動画

三ノ塔尾根コースのイメージ動画です。約5分です。

サクッと三ノ岳尾根コースがどのような道なのかを知りたい方はこちらをご覧下さい。

ルート

ここでは簡単に全山行の事をお伝えします。今回のルートは「三ノ塔尾根コース」というコースです。

大倉登山口からぐるっと周回する山行です。全行約16kmです。三ノ塔から塔ノ岳までは約5時間です。

この5時間がただの5時間ではないです。

この5時間がとても大変であり、とても楽しいです。

スタート地点から約4km歩くと急登が待っています。ここがかなりきついです。一気にペースが落ちます。

そこを登り切ると三ノ塔と尾根からの絶景富士がみえます。

その尾根歩きを楽しんでいたのもつかの間、一度下りそして鳥尾山に向けて登ります。

そこから、狭い道を歩き、行者ヶ岳の鎖場を乗り越えて、塔ノ岳へ近づきます。

塔ノ岳から大倉バス停(秦野戸川公園)までは約6kmです。

美しい景色を観ながら下っていきます。

下りは長く、階段のアップダウンが地味に膝にきます。

飛ばしすぎると膝を痛めますので気をつけてください。

駐車場とトイレ事情

駐車場前に風景です。左に行けば秦野戸川公園の入口&大倉バス停です。

公園の無料駐車場は8時からしか開いていないです。塔ノ岳ピストンならば8時からで十分ですが、三ノ岳経由だと8時スタートは遅いです。

そこで、有料駐車場がすぐそばにあるのでそちらを利用しましょう。

トイレは道中にもいくつもありました。

残念ながら三ノ塔山頂のトイレは冬期使用できなかったです。

夏に行かれる方は山荘も多い山なので問題ないと想います。

実際に使用したトイレは秦野戸川公園、鳥尾山荘、塔ノ岳の尊仏山荘です。ありがとうございました。

コースの実際

大倉登山口から三ノ塔:森林の急登

秦野戸川公園には大きな橋があります。そこを渡ると三ノ塔経由の大倉登山口があります。

この橋がまたかっこよくて。

朝日が昇る中照らされ、淡いピンク色に色づく橋や空が綺麗でした。

ここから約16kmの山行が始まります。

最初はコンクリートの林道を歩いて行きます。

なので、ほとんど眺望はないです。

また、道迷いの不安はほぼ0です。

この道しかないので、どこかに行きようがないです。また、随所に看板があるので安心です。

また、このように番号が振ってある看板が至る所に設置されています。もし、道迷いした場合、救助隊に直近の番号を伝えれば場所がすぐわかります。

なので、番号は覚えて進みましょう。

話が逸れました。

さて、進んでいくと「万人愛林緑風万里」という記念碑がみえます。

書いてある事を要約すると、「長い間みんなで森林を大切にしてきたのでこれからも森林を大切にしましょう」です。

当然ですね。遊ばせていただいているので自然を大切に。ゴミ捨て言語道断。とっていいのは写真だけ。

ここの記念碑から本格的な登山が始まります。

ここから三ノ塔まで標高約500mを一気に登ります。

いやーきつかったですね。

段差や階段があるんですが、それでも辛かったです。

そして、ここの眺望は途中に少しみえる富士山だけです。

それ以外は、林・林・林道です。

でも、三ノ塔以降は絶景なのでそれまでひたすら登ります。

三ノ塔から鳥尾山荘:絶景からの下り&登り

ここは本当に素晴らしいです。

何が素晴らしいというと尾根歩きしながら富士山がみえることです。

しかもその尾根道が木道で雰囲気がいいです。

大菩薩嶺の尾根歩きもいいですが、ここも良いです。

大菩薩嶺の記事はこちらをごらんください

良いしか言っていないですね。

三ノ塔までの苦しい急登があったから、感動がよりこみ上げてくるのかも知れません。

さて、楽しい楽しい尾根歩きもつかの間、なんだか下り坂がみえます。

そして、最終目的地である塔ノ岳らしき場所が遙か彼方にみえます。

あの尾根をずっと歩いて行くのかと身震いしましたが、わくわくもありました。

鳥尾山荘が目の前にあるのですが、山あるあるである下って&登るコースで少しがっくしでした。

振り返ると結構下がってきた事がよくわかります。

急登の割にはそこまで登らずに鳥尾山荘に到着します。

ここも富士山がみえて美しいですね。

また、自分が歩いてきた山や街がよくみえて絶景です。木道が雰囲気をアップしてくれます。

鳥尾山荘から新大日:鎖・鎖・鎖場

鳥尾山荘から行者ヶ岳まではまだ緩やかな登りです。

しかし、行者ヶ岳から政次郎ノ頭以降は鎖・鎖・鎖場でした。

久しぶりにドキッとした場面もありました。

このルートは下りの鎖場です。しかも斜度が結構きつめです。崖みたいな場所もありました。

なので、足を踏み外すとずり落ちる可能性もありました。

慣れていない方は懸垂下降がいいです。

それにより、三点確保ができるので安定させて下降することができます。

このコースで1番緊迫するカ所です。しかし、ここを無事に下った後の達成感はひとしおなので、ゆっくり焦らず確実に下りましょう。

新大日から塔ノ岳:ラストスパート

新大日茶屋跡地があります。以前は登山客で溢れていたと想うとなんだかさみしいです。ただ、新大日茶屋を愛する方々が片付けを手伝っている様です、胸があつくなりますね。

登山者の多くは50歳代以上の方が多いです。

これから10年、20年と時代が進んだときに登山者層はどうなっているのか、今ある山小屋はどうなっているのか。

想像に難しくないです。

未来のために何ができるのか、愛すべく山を守る為には何ができるのか考える必要があるな。と柄にもなく色々考えさせられた場所です。

また、話が逸れました。

時折岩場はありますが、行者ヶ岳や政次郎ノ頭よりもマシです。

やはり山頂が近いと道が整備されていて歩きやすいです。

さて、人の声が聞こえ始めました。山頂が近づいている証拠です。

ちなみに、この三ノ塔尾根コースで出会った人は5人です。

山頂には20人ほどいらっしゃったので、マイナーコースなのがよくわかります。

でも、ゆっくりマイペースに歩けるので私は好きです。

塔ノ岳から大倉登山口:花立山荘からの絶景と単調の下り坂

山頂で富士山や南アルプス(多分)がお出迎えです。

約5時間。自分良くやった!!とそれ以上の言葉がでない程の達成感を得ることができます。

山頂でひとしきり景色を堪能した後は下ります。

大倉尾根コースで下山します。

ここのビューポイントは花立山荘からみえる街の景色とプチ雲ノ平観たいな木道と平地です。

視界が開いている場所はやはり美しいですね。

まっすぐ観れば山並みと街並み。右を見れば富士山。

気持ちのいい場所です。

しかし、そこを過ぎるとひたすら下ります。

木道を下ります。

同じ景色です。

今までが刺激的な道が多かったから少し飽きてしまいます。

もしかしたら、お腹がすいたからかもとあんパンを食べました。

少し元気になりましたが、やはり飽きてしまいます。

丹沢を楽しむにはピストンよりも周回コースがより丹沢の良さを堪能できます。

装備と食料について

今回の装備です。

やはりおすすめしたいのは、「NorthFaceのドライドット」です。

ベースレイヤーとしてとても優秀です。

1番怖いのが汗冷えからの低体温症です。

身体が冷えると身体を動かす事が困難となり事故へと発展していきます。

なので、速乾性のベースレイヤーは優れた機能を有する物を選ぶ必要があります。

NorthFaceのドライドットはその機能がしっかりしています。

YAMAPでもおすすめとして掲載されていました。

【ベースレイヤー特集】速乾性だけじゃない!日焼け対策から保温まで、3シーズン使える山の基本のウェア | YAMAP STORE(ヤマップストア)
【ベースレイヤー特集】速乾性だけじゃない!日焼け対策から保温まで、3シーズン使える山の基本のウェア

また、尾根歩きなのでウィンドブレイカーやレインウェアなど風を通さないが必要です。

ソフトシェル、フリース、シャツなどの中間着でもいいですが、汗が冷やされる可能性があります。

人によってはウィンドブレイカーやレインウェアをおすすめします。

色々ある用語を簡単にまとめましたので、参考にしてください。

ソフトウェア:ほどよい撥水、防風、保温してくれるストレッチ素材のアウター

ウィンドシェル:風を防いでくれるレインウェアよりも軽量手軽

*共に防水性はない

レインウェア:完全防水防風。保温性はない。

ハードシェル:完全防水防風。生地も硬く雪から身体を守る耐久性がある。体温調整できるベンチレーションがある

登山に必要な食料。どれぐらい必要なのか計算式がありますので下記をご覧下さい。

【登山に必要な食料&水分量の計算式】

・登山の消費カロリー=体重×0.155kcal×登山時間(h)×60(分)

・必要な水分量(ml)=自重(体重+ザック)×5×行動時間(h)

私の必要カロリーは約3000強でした。

なので、登る前にがっつりご飯を食べて、行動食はあんパンを食べました。

時折、グミを食べ補給しました。

それでエネルギー切れはなかったです。強いて言えば、おにぎり一個食べても良かったかなと思います。

水分は2L強です。2L持って行きしっかり飲みきりました。もっと気温が高ければもう少し必要だったかも知れません。

山に何度か登ると疲れた時に食べたくなる物と量がわかってきます。

計算式は参考に自分にあった食料チョイスをしてください。

ちなみに、私のおすすめはあんパンです。

まとめ

三ノ塔尾根コースは健脚者向きです。

ちょっと行ってみようで行ける山ではないです。

ですが、体力をつけて挑む価値のある山です。

忙しくて習慣的なランニングが難しい人は月1回の登山をおすすめします。

月1回の日帰り登山なら日々忙しい時間からランニングの時間を捻出せずにすみます。

一日登る日を決めて登に行く。

それだけです。

それを3ヶ月も続ければ、体力もつきます。体力が付けば月2回へと増やしてもっと体力をつけましょう。

そうすれば、三ノ塔尾根コースだけではなく、北アルプスも息切れせず楽しく登れます。

では、皆さんどこかの山で会いましょう。

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