【必見】北アルプスの冬季避難小屋と年末年始営業小屋を一挙公開

岳人の豆知識
【景品表示に基づく表示】

本サイトのコンテンツには、商品プロモーションが含まれている場合があります。

待ちに待った冬山・雪山シーズンが来ました。

冬の日帰り登山もいいですが、山小屋や冬季小屋に泊まるのも今までに無い経験ができておすすめです。

冬は凜とした空気は気持ちが良く、雪は山を白いベールで包み込み夏山とは違う姿へ変えてくれます。

特に雪山は雪が織りなす幻想的な自然美に魅入らされ、一瞬で雪山の虜になります。

また、空気が澄んでいるため、青はより青く、星はより光輝きを増し、山肌を照らす光は夏よりも赤く観る事ができます。

この自然美の多くは明け方や夜中です。

そこで、利用したいのが冬季小屋もしくは通年営業の山小屋です。

今回は北アルプスをメインに調べました。

北アルプスの百名山、二百名山、三百名山から約2時間以内にある山小屋をピックアップしました。

その山小屋の営業時期、年末年始営業の有無、避難小屋の有無、テント場があるのかを調べました。

冬山・雪山登山計画の参考になれば幸いです。

【注意】 登山は事前計画が大切です。事故なく楽しく登山をするために、体調面含め必要な登山用品を準備してから登りましょう。また、このデータは2024年11月の情報です。人員確保が難しく営業期間の短縮などもあるので行かれる際は必ず確認してからにしてください。

冬季小屋・年末年始がある山小屋はどこ?

結論、冬季小屋、年末年始にやっている山小屋は多くないです。

それもそのはず。

北アルプスは3000m級が聳え立つ山脈です。

厳冬期になれば、数mの積雪となり、ある山域ではすっぽり山小屋が埋もれるほどです。

そのような山で冬季小屋が解放されていること、年末年始に営業していることが奇跡だと思います。

では、そんな奇跡のような山小屋を発表します。

冬季小屋(冬季避難小屋)について

冬季小屋(冬季避難小屋)がある山小屋は冷池山荘、船窪山荘、槍ヶ岳山荘、常念小屋、蝶ヶ岳ヒュッテです。

正直、どの避難小屋に行くのもかなり大変です。

山小屋もほとんど開いていません。

それに比べると南アルプスの冬期避難小屋はかなり開いています。

北アルプスにこだわりがない方はこちらをご覧下さい。冬期避難小屋に泊まることはできます。

冷池山荘

冷池山荘の冬季小屋に行くには大谷原登山口から赤石尾根を登るか、扇沢にある柏原新道登山口から、爺ヶ岳を経由し山荘へ行きます。

種池山荘も冬季小屋を開放していれば、アタックしやすいですが、残念ながら解放はされていません。

どちらも冷池山荘まで約6~7時間かかります。冬季はもっとかかります。

そして、雪山に関する知識、技術が要求されるでしょう。

参考までにこちらの動画をご覧ください。

船窪山荘

船窪山荘の冬季小屋は七倉山荘から船窪新道を上ります。冬季小屋から約10分で七倉岳に登ることができます。

七倉岳は針ノ木岳や蓮華岳などの名峰を観る事が出来ます。

七倉山荘から約6時間で船窪山荘冬季避難小屋に到着する事ができます。

冬季小屋を使用されている動画はありませんでした。

代わりに、残雪期の船窪新道の様子をどうぞご覧ください。

槍ヶ岳山荘

槍ヶ岳山荘も冬季小屋を開放してくれています。

ただ、槍ヶ岳に登った事がある方はわかると思いますが、新穂高方面から登っても、上高地から登っても、どこから登っても山荘まで長距離です。

夏でも8時間ぐらいかかります。

雪になると1.5倍で計算するので12時間かかります。

上級者でもこれぐらいかかるので、初心者は足を踏み入れてはいけないでしょう。

厳冬期の槍ヶ岳がどれほど大変なのか参考になる動画がありますので是非ご覧下さい。

常念小屋

夏の常念小屋に行くには、三股駐車場から常念岳を経由して常念小屋へ向います。

約6~7時間かかります。

冬になると最初の難関は登山口まで約10km歩かなければならない事です。

なぜなら冬季通行止めをしているからです。

車は須砂渡駐車場か、ほりでーゆ四季の郷に許可を頂いて駐めます。

登山口に到達するまでに約1~2時間かかります。

そこから、山頂を経由して登るので更に難関が続きます。

夏だと一ノ沢登山口から登る方法がありますが、冬は雪崩の巣窟になるので止めた方がいいです。

常念岳には冬季バリエーションルートでも登れます。

烏川林道途中にある電力会社の鉄塔巡視路入口から取り付へアプローチします。

急登箇所が少なく、比較的歩きやすい尾根道をひたすら登ります。

蝶ヶ岳ヒュッテ

蝶ヶ岳ヒュッテも常念小屋と同じ登山口から登ります。

三股登山口です。

冬季通行止めをしているので、常念岳同様の場所に駐車してから登りましょう。

登山口まで約1~2時間、山荘まで約7~8時間かかるので約12時間の行程となるでしょう。

槍ヶ岳よりは登りやすく、雪崩の心配などは少ないです。

しかし、残雪期には蝶沢で雪崩が起きています。

そして、蝶ヶ岳山頂付近は平坦な地形が故に登山道がわかりづらくなっています。

登りやすいが、遭難しやすいのが蝶ヶ岳です。

よろしければ参考動画をご覧下さい。蝶ヶ岳ヒュッテの冬季小屋も映っています。

緊急時のみ使用可能としている山小屋は雪倉避難小屋、黒部五郎小舎、双六小屋です。

このように緊急避難時のみになった理由の一つには一昨年あったこの事件も要因の一つなのではないでしょうか。

このようなマナー違反とならないように、使ってはいけない小屋は使わないように、使ったら使う前よりも綺麗にする。

この心がけだけは忘れないようにしたいですね。

年末年始営業、通年営業の山小屋について

年末年始に営業している山小屋は位ヶ原山荘、燕山荘、通年営業は西穂山荘、中ノ湯温泉旅館、中房温泉です。

位ヶ原山荘は乗鞍岳、燕山荘は燕岳、西穂山荘は西穂高岳にアタックするのに最適の山小屋です。

位ヶ原山荘も燕山荘も長い林道を歩かなければならないのがネックですが、トレースが期待出ます。

年末年始以外に北アルプスの中で一番稜線に近い有人山小屋は西穂山荘です。

安心して北アルプスの大絶景を楽しむには最適でしょう。

中ノ湯温泉旅館と中房温泉は登山口にあるので、今回のコンセプトとはちょっと外れていますが、紹介しました。

北アルプスの山小屋情報を一覧にまとめましたので、ご参照ください。

 近くの山小屋営業期間年末年始冬季避難小屋テント場
朝日岳朝日小屋7月中中旬~10月中旬までなしなし
雪倉岳雪倉岳避難小屋通年なし〇 緊急時のみ×
白馬岳白馬山荘4月下旬~10月中旬までなしなし×
白馬岳頂上宿舎6月中旬~10月中旬××○(冬季可能)
杓子岳白馬山荘4月下旬~10月中旬までなしなし×
白馬岳頂上宿舎6月中旬~10月中旬××〇 (冬季可能)
鑓ヶ岳鑓ヶ岳温泉小屋7月中旬~9月中旬××
天狗山荘6月中旬~9月下旬××○ (冬季も可能)
唐松岳唐松頂上山荘6月下旬~10月中旬まで××
八方池山荘通年×××
餓鬼山餓鬼山避難小屋7月中旬~10月中旬×××
五竜岳五竜山荘6月下旬~10月中旬××
鹿島槍ヶ岳キレット小屋6月下旬~9月下旬×××
爺ヶ岳冷池山荘7月上旬~10月下旬×
種池山荘7月上旬~10月中旬××
赤沢岳新越山荘7月中旬~9月下旬×××
針ノ木岳針ノ木小屋7月上旬~9月中旬××
蓮華岳針ノ木小屋7月上旬~9月中旬××
七倉岳船窪小屋7月上旬~10月中旬×
烏帽子岳鳥帽子小屋7月中旬~9月下旬××
奥大日岳大日小屋7月上旬~9月末×××
雷鳥沢キャンプ場4月下旬~10月下旬××
雷鳥荘4月中旬~11月下旬×××
雷鳥沢ヒュッテ4月中旬~10月中旬×××
ロッジ立山連峰7月上旬~8月下旬×××
大日岳大日小屋7月上旬~9月末×××
剱岳剣山荘7月上旬~10月上旬×××
剱澤小屋7月中旬~10月中旬×××
剱沢キャンプ場7月中旬~9月末××
剱御前小屋4月下旬~10月中旬×××
別山剱御前小屋4月下旬~10月中旬×××
内蔵助山荘7月中旬~9月末×××
立山一ノ越山荘4月下旬~10月中旬×××
立山室堂山荘4月中旬~11月下旬×××
ホテル立山4月中旬~11月末×××
みくりが池温泉4月中旬~11月下旬×××
雷鳥荘4月中旬~11月下旬×××
龍王岳一ノ越山荘4月下旬~10月中旬×××
立山室堂山荘4月中旬~11月下旬×××
ホテル立山4月中旬~11月末×××
五色ヶ原五色ヶ原山荘7月中旬~10月上旬××
スゴ乗越小屋7月上旬~9月下旬××
薬師岳スゴ乗越小屋7月上旬~9月下旬××
薬師岳山荘7月上旬~10月上旬×××
太郎平小屋6月上旬~10月下旬××
黒部五郎岳黒部五郎小舎7月上旬~10月上旬×〇 (緊急避難用)
赤牛岳なし    
水晶岳水晶小屋7月上旬~9月下旬×××
祖父岳三俣山荘7月上旬~10月中旬××
雲ノ平山荘7月上旬~10月中旬××
野口五郎岳野口五郎小屋 7月中旬~9月下旬×××
鷲羽岳水晶小屋 7月中旬〜9月末×× ×
三俣山荘7月上旬~10月中旬××
三俣蓮華岳三俣山荘7月上旬~10月中旬××
 黒部五郎小舎7月中旬~9月下旬×××
双六岳双六小屋7月上旬~10月上旬×〇 (緊急避難用)
笠ヶ岳笠ヶ岳山荘7月上旬~10月上旬××
槍ヶ岳槍ヶ岳山荘4月下旬~11月上旬×
殺生ヒュッテ6月上旬~10月中旬××
ヒュッテ大槍6月下旬~10月中旬×××
奥穂高岳穂高岳山荘4月下旬~11月上旬××
涸沢ヒュッテ4月下旬~11月上旬××
涸沢小屋4月下旬~11月上旬 (部分休業あり)××
北穂高岳北穂高小屋4月下旬~11月上旬××
前穂高岳穂高岳山荘4月下旬~11月上旬××
岳沢小屋4月下旬~11月上旬××
西穂高岳西穂山荘通年
焼岳中ノ湯温泉旅館通年×
焼岳小屋6月中旬~10月下旬×××
乗鞍岳位ヶ原山荘2月上旬~10月末××
肩ノ小屋6月下旬~10月上旬×××
唐沢岳餓鬼岳小屋 7月上旬~10月中旬××
餓鬼岳餓鬼岳小屋7月上旬~10月中旬××
有明山中房温泉通年×
燕岳燕山荘4月中旬~11月下旬×
大天井岳大天井6月中旬~11月上旬××
常念岳常念小屋4月下旬~11月上旬×
蝶が岳蝶ヶ岳ヒュッテ4月下旬~11月上旬×
霞沢岳徳本峠小屋7月中旬~10月中旬××

お薦めの冬山雪山登山(宿泊)プランは?

これからはお薦めの冬山雪山登山プランを紹介します。

人気があり、人の数も多いところを選びました。

山小屋もしくは冬季避難小屋の宿泊を想定してご提案します。

冒頭でもお伝えしましたが、冬の朝と夜は格別です。

是非、それを宿泊して確かめてください。

西穂独標

先ほどもいいましたが、有人山小屋がある安心感は何事にも代えがたいです。

冬山雪山は夏山にはない危険性が潜んでいます。

低体温症、雪崩、吹雪による遭難など沢山有ります。

この様なリスクを最小限にマネージメントして登りますが、何が起こるかわからないのが山です。

その際、有人山小屋はありがたいです。

西穂独標までのツアーは沢山ありますので、ご参照ください。

また、私が実際登った時のブログも参考になると思うので、読んでください。

蝶ヶ岳

須砂渡駐車場からの10km林道を苦に思わなければ、登りやすい山の一つでしょう。

ツアーには組まれていないので、自分で行くしかないです。

しかし、自分で登山計画を立てる楽しさもあります。

稜線に出るまではひたすら急登を登りますが、稜線にでると目の前には穂高連峰が出迎えてくれます。

朝の光で照らされる穂高連峰は最高以外に言葉がありません。

色々な雪山を経験してからではないとチャレンジする事は出来ませんが、ステップアップにはいい山です。

下山後はそのまま帰るのもいいですが、ほりでーゆ四季の郷で宿泊するのもいいでしょう。

温泉旅館で蝶ヶ岳の思い出に浸るのもいいものです。

番外編

ただ、自分の力量が上がれば上がるほど選択肢は増えていきます。

上級者になれば、槍ヶ岳山荘まで行けるでしょう。

また、テント泊ならもっと選択肢は増えて来ます。

国立公園は法令に基づきテント泊を禁止している場所もある一方、規制をしていない場所もあります。

その理由は山全ての場所でテント泊を禁止したら、命に関わるからです。

ビバークという緊急避難措置のためのテント泊もダメになってしまうからです。

その他に、夏山時期よりも人がぐっと少なく、そこに監視員を置くメリットが多くないからでしょう。

北アルプスのテント泊で楽しかったのは、上高地と遠見尾根です。

もし、雪山のテント泊に興味がある方はこちらのブログも是非参考にしてください。

まとめ

北アルプスを限定して冬季避難小屋と年末年始営業の小屋を紹介しました。

冬季避難小屋が使えるのは冷池山荘、船窪山荘、槍ヶ岳山荘、常念小屋、蝶ヶ岳ヒュッテです。

また、年末年始営業は位ヶ原山荘、燕山荘、通年営業は西穂山荘です。

日中の雪山も美しいですが、夜明け朝焼けの雪山は格別です。

日帰り雪山登山からステップアップしたい方は是非チャレンジしてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました