登山を始めて「北アルプスの綺麗な景色をみたいな・・・でも、私なんか・・・」という方はいませんか?
確かに、北アルプスの山脈の多くは2500m以上です。
登山を始めて間もない方は登頂できるか?という考えが頭をよぎるでしょう。
でも、諦めないでください!いや、諦めなくても大丈夫です。登れます!
素敵な北アルプスの山々を間近で観る事ができます。
では、どこの山ならおすすめできるのか。
答えは「燕岳」です。
燕岳をおすすめする理由は6つあります。
これからその理由も含め、山行イメージも伝えて行きます。
山の概要を知れば、不安も軽減します。
イメージが着きやすいように写真など用いて説明していきます。では、まいりましょう。
【注意】
事前準備のない登山は低山でも、高山でも危険です。物品、体調など準備を整えてから登りましょう。
わかりやすい登山道
燕岳と言えば、北アルプス三大急登の一つです。
おいおい、そんな山を紹介しないでくれよ!!
と思うでしょう。
確かに、急登が続きます。
しかし、わかりやすく歩きやすい山道です。
小学生ぐらいの子供も登れる山です。
急登さえ登り切れる体力があれば山頂に登れます。
登山で怖いことの一つに遭難があります。遭難してしまうと最悪命の危険があります。
命を守る為に、登山ルートの把握、最低限の地図の読み方は事前準備として当然。
しかし、初心者登山者にすべてを求めるのは酷です。
それならば、より歩きやすく、わかりやすい山道がいいでしょう。
その点、燕岳は合格点です。
登山道の分岐がほとんどありません。山道に沿って歩いていれば、山頂へ到着します。
わかりやすい。
また、ルートの目印があります。
代表的目印は「ベンチ」です。
第一ベンチ~第三ベンチ、富士見ベンチ、合戦小屋と約1時間毎に位置しています。
自分がどこを歩いているのか、地図と照らし併せて把握しやすいのもおすすめの一つです。
登山ルート
ここが登山口です。綺麗なトイレもあります。
右に見えるのが、日帰り温泉と売店です。アイスやビールが売っています。
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登山道1462mから燕岳山頂2763mまでの標高差約1300mを登って行きましょう。
下記の標識写真は2013年に撮影したモノです。
最近、標識が新しくなっています。
![](https://sakizakino-blog-desu.com/wp-content/uploads/2022/08/P1010041-1024x768.jpg)
なかなかのザレ場を登って行きます。
早くも花崗岩を思わせる雰囲気は出てきます。
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木道階段もでてきます。
登りやすいけども高さがあるので足筋が酷使されます。
段差20cmあると人は回避したいと思うそうです。
北アルプス三大急登のひとつの燕岳のほとんどはしんどい山道でしょう。
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このようにベンチがあります。
登山口から第1ベンチまで約50分、第2ベンチまで約20分、第3ベンチまで約25分、富士見ベンチまで約40分、合戦小屋まで約30分が目安です
![](https://sakizakino-blog-desu.com/wp-content/uploads/2022/08/P1010068-1024x768.jpg)
合戦小屋です。飲み物、食べ物(スイカもあります)が買えます。
ベンチとデーブルもあるのでゆっくりできます。
ここには有料トレイがあります。ここでトイレを済まさないと山荘までトイレはありません。
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お湯を沸かしてラーメンを作って腹ごしらえをしました。疲れた身体にラーメンは染み渡ります。
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合戦小屋から燕山荘まで60~90分ぐらいです。
急な坂道や岩場もありますが、どこを歩けば良いかはわかりやすいです。
遭難の心配はありません。
ゆっくり歩けば問題はないです。
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山荘直下の急登に心が折れました。
しかし、槍ヶ岳や稜線など絶景を観ながら頑張りました。
燕山荘の目の前にはこんなにも素敵な景色があります。
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燕山荘から燕岳山頂までは約40分です。
山頂前の道は少しわかりづらい道もあります。
登りは上を目指せば良いのでなんとなくわかります。
問題は下山です。
砂地でトレースも残っていないので地図は方角に注意して下山しましょう。
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初心者でも北アルプスの景色を楽しめる
![](https://sakizakino-blog-desu.com/wp-content/uploads/2022/08/P8131265-1024x768.jpg)
燕岳は登り約5~6時間で絶景を観る事ができる所が良い点です。
登った者にしか観る事ができない景色があるのが、山です。
山の特徴かもしれません。
エレベーターやバス、ケーブルカーなどではなく、自分の足で登らないといけません。
険しい岩山、切り立っている崖、聳え立つ山肌、痩せ尾根などを危険を承知で挑まなくてはなりません。
だからこそ、言葉で表現できない感動があるのです。
しかし、先ほどもお伝えしましたが、燕岳は小学生でも登れます。(もちろん親同伴です)
それぐらい挑みやすい山です。
そして、挑みやすいのに大絶景を観る事ができます。
要はコストパフォーマンスがいいです。
槍ヶ岳を含む穂高連峰、大天井岳などの常念山脈、双六岳の飛騨山脈などが見放題。
また、夏は高山植物が主役となります。
コマクサを含む様々な高山植物があなたを出迎えてくれます。
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また、雷鳥にも会う事ができます。
日帰りだと難しいですが、小屋泊もしくはテント泊をして早朝散歩すると高確率で会えます。
可愛い雷鳥が観たい方はこちらの動画をご覧下さい。この動画は2023年6月に撮影しました。
日帰り登山も可能
日帰りできる北アルプスの一つに燕岳があります。
小学生も登れるからそうでしょうね。
ただ、休憩を含めて約10時間ほどかかります。
具体的には登り4.5時間、山頂1.5時間、下山4時間です。
この行程だと、朝6時から登り始めて、夕方4時ぐらいに降りてこれます。
山頂をもっと堪能したい方は朝4~5時から登る事をおすすめします。
宿泊者も多いですが、日帰り登山者も多いのも燕岳の特徴です。
日帰りするには、前泊をおすすめします。
なぜかというと、駐車場問題があります。
平日なら朝4時ぐらいにきても問題はないですが、休日だと話は別です。
金曜日夜22時に第1駐車場は満車。土曜日0時に第2駐車場満車。
土曜日朝3時に第3駐車場は満車。
こんな感じなので、土日休みの方で日帰りを検討している方は前泊をおすすめします。
また、日帰りは一日でかなりのカロリーを消費します。
下記の計算式をご覧下さい。
【登山に必要な食料&水分量の計算式】
・登山の消費カロリー=体重×0.155kcal×登山時間(h)×60(分)
・必要な水分量(ml)=自重(体重+ザック)×5×行動時間(h)
日帰り登山はずっと行動しています。
そのため、かなりカロリーを消費します。
登山の消費カロリーは体重×0.155kcal×登山時間(分)です。
なので、私が燕岳を日帰りすると約4200kcalを消費します。
寒さが加わると更に上がります。
カロリー不足になると、熱産生ができず体温も下がり、判断能力も低下するため、しっかりカロリー摂取をする必要があります。
日帰りの場合は、食料や飲料水をしっかり持参して登ってください。
★日帰り登山の行動食★
・水5リットル
・おにぎり×2個
・おやき×2個
・ナッツ一袋、柿ピー
・ウィンダインゼリー×6個
合計カロリー:約2000kcal
これに加えて、朝ご飯をたっぷり食べて、昼ご飯もしっかり食べております。
ウィンダインゼリーだとかさばる。ナッツアレルギーがある方は、干し芋、カロリーメイト、おせんべい、羊羹(私は余り好みではないですが・・・)などが良いかもしれません。
水分は小屋で購入できますが、必要最低限はちゃんと持参しましょう。
日帰りのザック容量は30Lでぴったし、40Lあれば安心です。
私はオスプレーのザックを使っています。容量はだいたい45Lぐらいです。
身体にフィットして、あまり重量を感じません。そして、下を向いてもザックがずり落ちてきません。これはかなり優秀です。
サイドポッケも広く深いので水筒やペットボトルを取り出しやすいです。
登山口に温泉がある
登山後の温泉は格別です。
汗だく、泥だく、日焼け止めでベトベト。
もうお風呂に入りたいと思わない人はいないでしょう。
下山したら一目散で行きたい所はお風呂です。
そんな思いに答えてくれるのが中房温泉と有明荘です。
中房温泉は登山口にあります。
着替えやアメニティグッツを持つ不便さはありますが、バスやタクシーで帰る人には嬉しいです。
また、第3駐車場の隣に有明荘があります。
ここでも温泉に入ることができます。
バスやタクシーも通ります。
山荘でゆっくり時間を過ごしたい方、少し仮眠を取りたい方は登山道から歩いて10分ほどの有明荘でお風呂に入ることをおすすめします。
朝8時から17時までやっています。
ゆっくり下山してもお風呂には間に合うでしょう。
交通機関がしっかりしている
中房温泉登山口までバスやタクシーで来る事も出来ます。
定期バスは4月下旬から11月上旬まで運行しています。
1番早く中房温泉に着く定期バスは安曇野の里4:55発、中房温泉6:05着です。
7月中旬から8月までは穂高駅から臨時便が出ています。5:35に中房温泉に到着するのが1番早いです。
しかし、日帰りだと6時から登り始めると下山するのが17時とかになる可能性があります。
夏ならば日が出ているので、山道が見えると思いますが、余裕を持った計画をしましょう。
もっと早く登りたい方は自家用車で中房温泉登山口に来ることも検討しても良いかもしれません。
先ほどもお伝えしましたが、駐車場は第1~3駐車場があります。
第1駐車場は登山口に1番近いです。だいたい50台ぐらい駐車できます。
第2駐車場は第1駐車場から少し道路を下った場所にあります。約40台止められます。
第3駐車場は更に下った場所にあり、約30台停めることができます。
いずれも週末は満車になると想定して行動された方がよいと思います。
第1駐車場にトイレはありますが、衛生面の点から登山口のトイレを使うことをおすすめします。
雷鳥に会える可能性がある
![](https://sakizakino-blog-desu.com/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1022-1024x683.jpg)
これは私個人が1番おすすめポイントでもあります。
雷鳥は北アルプスや南アルプスに生息しております。
最近は中央アルプスに野生の雷鳥を増やすプロジェクトが行われております。
雷鳥はアルプス山脈、2500m以上にいます。
アルプスは簡単に登れない山も多いです。
初心者も比較的安全に登れ、雷鳥に会える確率が高いのは燕岳です。
1度は雷鳥をみてみたいという方は是非登山候補に入れてみてはいかがでしょうか。
おすすめですよ。
まとめ
いかがでしょうか。
登山初心者でも登りやすい山だと思います。
もちろん、約2800mと標高の高い山なので、天気によって難易度は変ります。
ちゃんとレインウエアや食料など事前準備をしてから登ってください。
楽しく登山するためには、8割ほど事前準備にかかっています。
楽しく、登って、良い思い出にしてください。
では、また会いましょう。
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