夏にはない魅力が雪山にはあります。それはすっと透き通った空、太陽に照らされてキラキラ光る一面の雪道、山の音が感じられる静けさ、非日常への高揚感。
雪山登山は上級者が行うものと思っていませんか。初心者は夏から秋までと決めつけていませんか。その考えは今日でポイしましょう。
日本の山の数は1万5000山です。その中でも、自分に合った無理しない雪山が沢山あります。
その中でも雪山デビューの初心者登山者さんにおすすめの山を紹介します。
それは、北八ヶ岳の「北横岳」です。
雪山初心者がデビューするにはぴったりの山です。実際に11月下旬に登りそう思いました。
なんと言っても、ロープウェイで山頂近くまで登れるので、お手軽です。なので、登る時間は1時間半程度です。
なんとお手軽なのでしょうか。
そして、お手軽なのに八ヶ岳の雪景色を一望できるというお得感。
もちろん、山なので絶対はありませんが、お手軽&お得という初心者には嬉しいお山です。
では、まいりましょう。
【注意】
登山は事前計画が大切です。事故なく楽しく登山をするために、体調面含め必要な登山用品を準備してから登りましょう。
雪の北横岳ルートは初心者でも登りやすい
ロープウェイを使って標高差短縮
「冬の八ヶ岳、雪の八ヶ岳」はかっこいい響きです。憧れますよね。
それを初心者でも実現できるのが、北横岳です。
北横岳は北八ヶ岳の一つです。しかも、約2200mまでロープウェイで行けるのでめちゃくちゃ楽です。
山頂は約2400mなので、約200~300mを登ります。
北アルプスの奥穂高や東京都最高峰の雲取山は約1500m登らなければならないので、それと比べるとかなり楽ちんです。
時間も約1時間半で山頂に到着します。
雪山に登れるか不安な方のファーストチョイス雪山にはおすすめです。
危険箇所も少ない登山道
初心者でも登りやすいです。登山道がしっかり整備されているからです。
岩のゴロゴロ道・ザレザレ道、びっくりするような急登があるわけではないです。話をしながらゆっくり登る事ができます。
サックサックと雪を歩く音を楽しみ、下に見える針葉樹林の白く色づいた景色を眺めながら登れます。
体感的に下から登る高尾山や東京の高畑山-倉岳山縦走の方が大変です。
同じ北八ヶ岳の蓼科山は急登があるのでもっと辛いです。
ただ、北横岳ヒュッテまでに日陰の場所は雪が凍っていたので転倒のリスクはあります。注意は必要です。
雪山初心者の1座目に適した山です。
お手軽&お得な山だけど、チェーンスパイクは必須
北横岳ヒュッテからはチェーンスパイクかアイゼンが必要です。
4本爪の軽アイゼンよりもチェーンスパイクがおすすめです。場合によっては10本爪や12本爪アイゼンも選択肢に入ります。
軽アイゼンは土踏まずにしか歯がないので、心許ないです。前方もしくは後方へ少しでも体重が移動したら滑ります。不安定です。
私は軽アイゼンの使う用途が見いだせないので持っていないです。(個人的意見です)
その点、チェーンスパイクは全体に歯があるので、踏ん張りが効きます。
軽アイゼンは2000円から販売されています。チェ-ンスパイクも安いモノは2000円から販売しているので、軽アイゼンを買うならチェーンスパイクの方が安全です。
安全な登山をするならば、雪の降り始めの11月はチェーンスパイクがおすすめです。
12月以降中旬以降は積雪も増えるので、10本爪・12本爪のアイゼンが良いと思います。
10歯もしくは12歯のアイゼンは抜群の安定性があります。ただ、岩場がある場合はアイゼンをひっかける可能性があるので、注意が必要です。
結論、北横岳はチェーンスパイクで問題ないです。
雪と氷との間に深さがある場合や岩場と氷のミックスの場合など、このようなコンディションの時は初心者は登らない方がいいです。
チェーンスパイクでは太刀打ちできません。滑落、遭難の元になりますので、中止または違う日にしましょう。
北横岳の南峰と北峰の景色。他のおすすめ絶景POINT
個人的には北峰からみる景色が好きです。なぜならば、南八ヶ岳の赤岳が綺麗にみえるからです。
一面雲海が広がり、遠くの2500m級の山々はうっすらと白くなっており絶景でした。夏の山々もいいですが、雪で白くなった山も魅力的です。綺麗です。
12月中旬以降は厳冬期に入っていきます。雪が積もった一面真っ白の北横岳へと姿を変えます。
こちらの写真をご覧下さい。freestyler_ryutaさんが撮影した北横岳です!!絶景ですよね!!
美しい。これぞ雪山。これを観たい!!という人が多いでしょう。特に写真が好きな人は是非撮りたい画だと思います。
三ツ岳のⅢ峰も美しかったです。ゴツゴツ岩場に雪が積もり、360度パノラマで遮るモノはないです。
遠くには一面の雲海がみえます。美しいですね。登らないと見えない絶景が目の前に広がっています。
他にも山頂駅の展望デッキもおすすめです。
山頂まで行きたいけど、自信がないという方や小さいお子さんがいる方は展望デッキから雪山を楽しめます。
山頂駅の展望デッキから南八ヶ岳やアルプス山脈が見えます。午前中の方が綺麗に見えます。
登山して見える絶景もあり、山頂駅散策路でみえる絶景もあり、色々な絶景を楽しめるのが北横岳です。
雪の三ツ岳は滑落・転倒のリスクあり
三ツ岳にも行きました。結論、初心者には積雪期・厳冬期の三ツ岳は危険です。
三ツ岳はゴロゴロ岩場です。垂直に伸びる岩場を登り、岩と岩の間を飛び越えなければなりません。
岩場の経験がないと難しいです。
また、雪が岩を隠してしまうと、穴なのか道なのかわからなくなります。
ルートファインディング能力も求められます。
滑落や転倒のリスクが跳ね上がりますので、雪のない時期に行きましょう。
また、北横岳から三ツ岳の分岐から山頂駅までは2時間ほどかかります。岩場&雪道なのでもう少し時間はかかるでしょう。
ロープウェーイの最終は16時です(冬期)。
間に合わない場合は長い道を下山しなければなりません。冬は日が沈むのが早いです。暗闇の登山はかなり危険です。
積雪期・厳冬期の三ツ岳はおすすめしません。時間と体力に余裕がある方のみ挑戦してください。
本格的な雪山になったら北横岳にはツアーが良い
ここまで、北横岳の良い面と危険な面を説明してきました。
中には、北横岳を登れそうだけど、やはり初めての雪山は心配という方もいるでしょう。
では、初心者は雪山を諦めた方がいいのでしょうか。答えはNOです。
雪山の美しい風景・景色を観たいですよね。
だって、透き通った空・太陽・一面の雪・自由・静けさなど非日常な雰囲気を感じる事ができるから。
ここはプロの力を借りましょう。
おすすめは「やまどうぐレンタル屋」さんです。
おすすめPOINT
①メジャーな山からマイナーな山まで豊富なツアーがそろっている。
②雪山はもちろん。一年中ツアーが催行されている。
③日本山岳ガイド協会の知識・技術のあるツアーガイドさん
④ツアー参加者は登山グッツを無料で借りれるところです。
特におすすめは④です。
雪山用のグッツは高いです。冬用登山靴5万円、アイゼン1万円、その他諸々かかります。今後、雪山を続けるかわからない人には高額です。
そこで、コスパの良い方法は登山道具をレンタルをして、雪山ツアーに参加する事です。
独学だと正しい身体の使い方、道具の使い方がわからないまま登ります。疲れますし、不安は拭えません。
しかし、プロのツアーガイドさんがいれば安心です。雪道の歩き方、身体の使い方、道具の使い方など指導を受けられます。
私も参加してピッケルの使い方、滑落停止方法など教わりました。そして、今でもその教えが活きています。
プロのツアーガイドの教えを受け、雪山グッツはレンタルして雪山初心者を脱しましょう。
ちなみに、北横岳の雪山登山ツアーは2月にあります。
他にも雪山ツアーは多くあり、北アルプスの燕岳、南アルプスの赤岳、群馬県の赤城山など色々あります。
詳しくは下記のボタンをクリックしてください。
まとめ
北横岳は初心者でも登れる山です。雪山デビューにもってこいの山だと思います。夏にはない景色が冬にはあります。
青い空、太陽に照らされてキラキラ光る雪、遠くを見れば真っ白な山々。
目も心も奪われます。
ただ、無茶・無謀な登山はおすすめしません。不安・心配な気持ちが少しでもある場合は登山ツアーに参加して安全・安心・楽しく登山をしてください。 では、また会いましょう。
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