仙丈ヶ岳へテント泊で登るなら、北沢峠から徒歩約10分の長衛小屋が便利です。
今回、10月末に長衛小屋でテント泊し、小仙丈ヶ岳を経由して仙丈ヶ岳へ登りました。実際のコースタイムは、登り約4時間、下り約2時間30分です。
長衛小屋はテント泊装備を背負って歩く時間が短く、水場やトイレもあります。そのため、登山だけでなく、テントで過ごす時間も楽しみやすい場所でした。
この記事では、長衛小屋のテント場、戸台パーク(旧・仙流荘)からのアクセス、仙丈ヶ岳の登山ルート、10月末の積雪状況、実際に使った防寒装備を写真付きで紹介します。
この記事の情報について
私が登ったのは10月末です。バスの時刻、運賃、小屋の営業期間、幕営料、予約方法、登山道の通行状況は変更されることがあります。出発前に、伊那市と長衛小屋の公式情報を必ず確認してください。
【注意】
登山は事前計画が大切です。事故なく楽しく登山をするために、体調面含め必要な登山用品を準備してから登りましょう。

仙丈ヶ岳テント泊の基本情報
| 項目 | 今回の内容 |
|---|---|
| 宿泊地 | 長衛小屋テント場 |
| テント場まで | 北沢峠から徒歩約10分 |
| 登山ルート | 長衛小屋―2合目―藪沢大滝ノ頭―小仙丈ヶ岳―仙丈ヶ岳の往復 |
| 仙丈ヶ岳の標高 | 3,033m |
| 実際の登り | 約4時間 |
| 実際の下り | 約2時間30分 |
| 登った時期 | 10月末 |
| 当日の状況 | 山頂付近に雪と凍結、下山中に降雪 |
| 水場・トイレ | 長衛小屋にあり |
| 注意点 | 秋でも冬山に近い条件になることがある |
結論から言うと、長衛小屋は「重いテント泊装備を長時間背負いたくない」「登山後も慌ただしく過ごしたくない」という人に向いています。
ただし、テント場まで近いことと、仙丈ヶ岳の登山が簡単であることは別です。標高3,000mを超える山なので、天候の急変、低温、強風、雪や凍結への準備は欠かせません。
長衛小屋のテント場を実際に利用した感想
北沢峠から徒歩約10分で到着
戸台パーク(旧・仙流荘)からバスに乗り、北沢峠へ向かいます。北沢峠から長衛小屋までは徒歩約10分です。
山に登る前に、長衛小屋にテント泊の受付とテントを立てておくことをお勧めします。

テント泊装備を背負って歩く時間が短いため、テント、シュラフ、マット、防寒着、食料を持っていても負担を抑えられます。
「アクセスしやすいテント場」ではありますが、北沢峠までは一般車両で入れません。運行日と最終便を確認し、バスに乗り遅れない計画を立てる必要があります。
テント場は複数の段に分かれている
長衛小屋のテント場は広く、複数の段に分かれています。私が到着したときは、小屋に近い場所からテントが張られていました。

私は、朝に日が当たりやすい場所を選びました。結露や朝露で濡れたテントを少しでも乾かしやすいと考えたためです。
実際に場所を選ぶときは、次の点を確認すると安心です。
- 地面が平らか
- 雨が降ったときに水が集まりにくいか
- 張り綱を安全に固定できるか
- 通路や他のテントの出入口をふさがないか
- 朝の日当たりが期待できるか
混雑時は希望する場所を選べないこともあります。到着時刻には余裕を持たせるのがおすすめです。
受付、料金、予約は最新情報を確認

テントを張る前に長衛小屋で受付をします。
一人当たり1000円、テント泊は不要でした。
私が利用した当時と現在では、幕営料や受付方法が変わっている可能性があります。
本文に固定の料金を書くと情報が古くなりやすいため、この記事では金額を断定しません。営業期間、幕営料、予約の要否は、出発直前に長衛小屋の公式案内で確認してください。
水場とトイレ
利用時は、長衛小屋で水を確保でき、トイレも使用できました。
とても綺麗で、テント泊でしたが、とても快適に過ごすことができました。
水場やトイレの利用方法は、その年の営業状況や現地の案内に従ってください。
特に、歯磨き粉や石けんの使用、トイレットペーパーの処理方法は、環境保全のため現地表示を優先しましょう。
戸台パークから北沢峠へのアクセス

現在、北沢峠行きバスの発着地は「戸台パーク」です。
以前の「仙流荘」バス停から名称や乗り場が変更されているため、古い記事や地図を見るときは注意してください。
私が長衛小屋と仙丈ヶ岳を訪れたまだ仙流荘前でした。
そして、時期と平日だったこともあり、バス停には一番乗りで下。
休日は長蛇の列が並ぶことで有名なバス停だったので、驚きでした。

2026年は、戸台パークから北沢峠までの運行期間が6月1日から11月3日までと案内されています。ただし、運行日や時刻は季節によって異なります。
出発前には次の3点を確認します。
- 行く日の運行区間と時刻表
- 戸台パークの駐車場と乗車券売り場
- 下山日に利用する北沢峠発の最終便
バス時刻に合わせる必要があるため、登山計画は「山頂到着時刻」ではなく、「引き返す時刻」と「北沢峠へ戻る時刻」から逆算すると安全です。
仙丈ヶ岳までの道のりや長衛小屋の楽しみ方を一挙公開
こちらはイメージ動画になります。サクッと仙丈ヶ岳のイメージを膨らませたい方はこちらをご覧下さい。
仙丈ヶ岳への登山道の様子やテント内での過ごし方がわかります。
仙丈ヶ岳へ山頂までの道を簡単に説明
今回歩いたのは、長衛小屋から小仙丈ヶ岳を経由して仙丈ヶ岳山頂を往復するルートです。

大きな危険箇所が連続するルートではありませんが、平坦な区間は少なく、標高差を一気に上げます
樹林帯の急登、森林限界を越えてからの強風、山頂付近の岩場、秋の凍結に注意が必要です。

特に馬の背との分岐点である藪沢大滝の頭からぐっと登ります。
ひたすらに登りますが、辛いことばかりではありません。
稜線に出ると眺望が開け、甲斐駒ヶ岳がどーんっと観る事ができます。
南アルプスの貴公子と言われるだけあって、とても素晴らしい山容です。
これから写真を用いて登山道や景色の様子を紹介していきます。
長衛小屋から5合目・藪沢大滝ノ頭へ
仙丈ヶ岳は2合目から山頂まで番号が振ってあります。
2合目は北沢峠バス停から登るルートとテント場から登るルート、この2ルートの合流箇所です。
テント場から2合目へ向って歩いて行きます。
テント場から程なくすると、雰囲気ある橋が出てきます。
横から水が噴き出すほど水源豊かな場所です。

北アルプスでは深刻な水不足だった2023年夏。
南アルプスでは水不足はなかった様です。そういえば、南アルプスの水不足はあまり聞かないですね。
某飲料水会社が南アルプスの天然水を発売している限り大丈夫なのかもしれません。
橋を渡り少し進むと北岳がよく見える展望台に来ました。

これが日本第2位の標高を誇る北岳です。

アップすると北岳って結構とんがっているのがよくわかります。

鳳凰三山方面からみるとのっぺりしている印象があったので観る角度で山容が変わります。
観る場所によって山容が変わるのは面白いです。
北岳の山行ブログはこちらからご覧下さい。

さて、やっと2合目に到着しました。

山肌をトラバースしているので、歩いた時間に比べて標高は稼げていません。
2合目からは本格的な登山道へと変わります。
平坦な所はなくなり、大きく足を上げて岩を登る場所が出てきます。

3合目から4合目は時間にして20分ほどですが、一気に標高を上げていきます。
今までゆったり登山だったので、身体がついていきません。
呼吸を整えながら登ります。

4合目から5合目(藪沢大滝の頭)までも同様で、一気に標高を上げていきます。
長衛小屋から5合目まで2km歩き、標高を約560mあげました。
高尾山と同じような標高を登りますが、距離は高尾山の1/4です。
同じ標高でも、距離が短くなればなるほど斜度があがるのでしんどいですね。
個人的には3号目から5合目がとても辛かったです。

藪沢大滝の頭まで林道が続くので眺望もないです。
稜線に出るまでひたすら登ります。
藪沢大滝ノ頭から小仙丈ヶ岳へ
藪沢大滝の頭は山頂までちょうど半分です。
やっと半分、もう半分。その感情は人それぞれ。
目の前には崖のような登山道が待っています。

右方向は馬の背方面へ進む登山道がありますが、10月上旬には通行止めになっていました。
日当たりが悪く凍結しやすいと推測できます。
確かに日当たりは悪そうです。

ここを通る事が出来れば、プチ周回コースを楽しむ事ができるのですが、残念です。
この辺りは標高2500m近くです。
標高が上がるにつれて木々が低くなり、振り返ると甲斐駒ヶ岳が見えるようになります。

小仙丈ヶ岳を目指してさらに歩みを進めます。
色々なSNSを観ると、小仙丈ヶ岳から甲斐駒ヶ岳や仙丈ヶ岳が一望できます。
大絶景への期待が高まります。
とても楽しみです。
ただし、その大絶景の前に、この急登を登らなければなりません。

足元が不安定な場所や手を使う場所も出てくるので、三点確保しながら登ります。
息が荒くなる程の道を一生懸命登ると6合目に到着しました。
6合目からは甲斐駒ヶ岳がよく見えます。

谷底にある長衛小屋を発見しました。アップしてみます。
自分達のテントはよくわかりませんが、長衛小屋のテント場の全貌が良くみえます。

前に目を向けると、まだ先は長いことを実感してしまうほどの山が目の前にありました。

ここで、少し休憩を取りました。エネルギーチャージしないと登れないと判断したためです。
疲労感や集中力低下している時はだいたい糖質が足りていない事が多いです。
糖質の高い餡子やおにぎりを食べると疲労が回復して元気に歩けるようになります。
さて、今日は夕方から天気が崩れる予報です。
最悪、雪も降る事を想定して、17時までにはテント場へ戻らなければなりません。
仙丈ヶ岳山頂からテント場まで3時間ほどで下山できるので、タイムリミットは14時です。山頂に着いていなくても14時になったら下山をします。
6合目で12時です。微妙なところですが、諦めず前に進んでいきます。
山の中腹から麓は紅葉が真っ盛りですね。紅葉の絨毯の様でとても綺麗です。

登っても標高を稼げず、。景色があまり変わらないので、進んでいるかわからなかったです。
ただ、眺望がよく気持ちがいい場所です。
時間に追われていなければ、もっとゆっくり景色を見ながら登りたかったです。

6合目から30分ほど登ると小仙丈ヶ岳と仙丈ヶ岳への近道の分岐に出ました。
ここから小仙丈ヶ岳は5分です。

最後の気力を振り絞り、小仙丈ヶ岳の山頂を目指して登ります。
ほどなくして、小仙丈ヶ岳の山頂につきました。

ついに山頂からの眺望を観る事ができました。
大変な思いをして登っただけに、感動しました。
仙丈ヶ岳カールとどこまでも続く稜線が目の前に広がっています。

このカールは長い年月をかけて削られ出来たと思うと感慨深いです。
自然の偉大さを改めて感じさせられます。
曇りなので残念ですが、晴れていたらもっと綺麗にみえるんでしょうね。
また来る理由ができました。
仙丈ヶ岳までのタイムリミットは残り1時間10分です。さて、ピークは踏めるのかさらに微妙な時間になりました。
小仙丈ヶ岳から仙丈ヶ岳山頂へ
仙丈ヶ岳山頂はどれなのかいまいちわかりません。
どれもこれもピークにみえます。
恐らく、カールの後ろにあるぴょこっと出ている山が山頂だと思います。
なので、登って、巻いて、再び登る。そのような登山道だと思われます。

タイムリミットも迫っている中、焦りもありますが、慎重に前へ進んでいきます。
小仙丈ヶ岳からは気持ちのいい稜線歩きです。
標高の高い山の醍醐味は稜線歩きですよ。

気持ちのいい稜線を歩いていると石のガレ道が出てきました。
岩稜帯と言って良いのか、微妙ですが、岩が積み重なっている道が出てきます。

手で身体を支え、足を持ち上げて登る道です。
足場のいい稜線歩きもいいですが、岩稜帯の様な緊張感のある道も楽しいです。
飽きずに山登りを楽しめます。
登山道には岩場に印が付いているので、印通りに歩けば迷わずに歩けます。
この岩場を通り過ぎると、カールがより近づいてきました。

カールの後ろ側に回り込んで、山頂へ登って行きます。
ずっと表を歩いて行くのかと思いました。
この鎖場を登りカールの後ろ側へ廻り込みます。

そうすると、驚くほど山容が様変わりします。
雪も溶けずに残りまるで雪山です。

西側に位置しているので、太陽も当たりにくく、雪がです。
山の表と裏でこんなにも山容が変わるとは。驚きです。
進んでいくと標識が立っています。そこは仙丈小屋と山頂の分岐点です。
看板曰く、後20分です。なんとか間に合いそうです。

登山道は雪に覆われていますが、今のところチェーンスパイクはなくて大丈夫です。(10月末)
ただ、道は凍って滑りやすくなっています。
片側は崖なので、歩行に不安な方はチェーンスパイクを着けた方がいいでしょう。

山をトラバースすると山頂が見えて来ました。
晴れていたらどんな姿を魅せてくれたのでしょうか。
この雰囲気も嫌いではないですが、晴れの景色も見てみたいです。

13時50分、山頂に到着しました。約4時間かかりました。
山頂からは眺望みえず。

晴れていたら、塩見岳へ続く稜線など南アルプスがどーんってみえたんでしょう。
残念ではありますが、また景色をみにきます。
寒いし、眺望もなし、タイムリミットにもなったので、帰ることにしました。
下山は約2時間30分
下山中、小仙丈ヶ岳付近で雪が降り始めました。山麓では紅葉していても、標高3,000m付近は冬に近い環境です。

予報通りでした。やっぱり、ウィンディーの天気予報が一番当たります。
10月末の仙丈ヶ岳では、紅葉と雪の両方を見られました。一方で、次のリスクがありました。
- 山頂付近の積雪と凍結
- 日没前からの気温低下
- 稜線の風
- 雨から雪への変化
- 濡れた装備による冷え
「秋山だから軽い防寒着で大丈夫」とは考えず、予想最低気温と風を確認し、冬山に近い条件も想定します。
下記のブログでは、季節に応じた装備を紹介しています。ぜひ、参考にしてください。

下山は麓に光が当たり、とっても綺麗でした。
山頂の紅葉は終っても、上から麓の紅葉を見る楽しさがあります。
秋の登山は山頂の紅葉、中腹の紅葉、麓の紅葉と三回楽しめます。
なので、秋の登山は意外に長く楽しめるかもしれません。

暗くなる前に下山したいので、景色はほどほどに降りて行きます。
登りはあんなに大変だったのが、嘘の様に軽々降りて来れました。
長衛小屋でテント泊を楽しむ

当初は、仙丈ヶ岳と甲斐駒ヶ岳の2座を2日間で登る予定でした。
しかし10月は夏よりバスの始発が遅く、日没は早くなります。最終便や日没を意識すると、常に時間に追われる計画になってしまいます。
そこで今回は仙丈ヶ岳1座に絞り、登山だけでなくテントで過ごす時間も楽しむことにしました。快適さを左右した防寒装備
秋のテント泊では、シュラフだけでなく、地面からの冷えを防ぐマットも重要です。今回、快適に過ごすために意識したのは次の4点です。
- 行動着とは別に、乾いた保温着を用意する
- テント内で履く保温用パンツを持つ
- 予想最低気温に対応できるシュラフを選ぶ
- 気温と地面の状態に合ったR値のマットを使う
装備の快適温度には個人差があります。製品表示だけで判断せず、寒がりかどうか、テントの結露、衣服、食事、風なども含めて考える必要があります。
9月の鳳凰山テント泊では色々課題を感じました。
南御室小屋のテント場に泊まりました。南御室小屋は標高2400m程度あります。
夜の気温は10度以下になり、寒さを感じる気温になります。
この時、Marmotの起毛裏生地のパンツを履いて寝ました。
でも、そのパンツ一枚では寒くてとてもじゃないけど寝れなかったです。
また、マットのR値は4、シュラフはモンベルのダウンハガー#3、最適温度4度です。
そこまでスペックは悪くないと思いますが、底冷えを感じました。
10月の気温は氷点下になる日もあります。
そこで、ダウンパンツを新調しました。
ナチュラルハイクのダウンパンツの良いところはコストパフォーマンスに優れているところです。
ナンガやマムートのダウンパンツは4~5万円しますが、ダウン量も多く、軽量で、スタイリッシュです。
しかし、スタイリッシュじゃなくても、暖がとれたらいいと思う方は、ナチュラルハイクのダウンパンツで良いと思います。
ナンガやマムートと比べたら、かっこよくないし、約60g重たいです。
しかし、暖かさは変わらず、破けても、羽が抜けても、1万円以下のダウンパンツなので悲しくない。
初めてテント泊をしたい登山者に優しいダウンです。
最適温度−15度のシュラフとR値7のマットで熟眠
自分の家で考えてみましょう。
いくら服が暖かくても、家の壁に穴が空いた吹きさらしの家、ペラペラの布団で暖かく過ごせると思いますか。
テント泊でも住居性を高める必要があります。
保温性の高いテントはありません。
シングルウォールよりもダブルウォールのほうが生地一枚多いので少し暖かく感じるかもしれませんが、大きな差はありません。
シングルウォールとダブルウォールの大きな差は結露の発生頻度です。
シングルウォールは生地一枚なので、テント内で私達が発した水蒸気が外気の気温により冷やされます。それによりテント内は結露まみれになります。
ダブルウォールは、生地が2枚あることでテント内で発生した水蒸気は内側の生地を通り抜け、結露は内側の生地と外側の生地の間に発生します。
それにより、テント内の結露は発生しにくく、テント内が水浸しになることは少ないです。
しかし、ダブルウォールのテントは生地が増える分重たいです。
私が最適解だと思うテントはテントアライのオニドームですが、より軽いダブルウォールがいい方はヘリティジのハイレヴォです。
ハイレヴォは生地の耐久性はそこそこ高く、一人用なら総重量1kgをきるのでよいテントです。
そして、今回のメインであるシュラフです。
シュラフの暖かさはフィルパワーとダウン量が関係しています。
フィルパワー(FP)とは、羽毛のかさ高性(ふくらみやすさ)を示す数値のことです。
数字が大きいほど、1gのダウンがより多くの空気を含んで膨らみ、断熱性能が高くなります。
高フィルパワーの特徴は
- 少ない量でも暖かい
- 軽量でコンパクトに収納できる
- ただし高価になりやすい
ダウン量は製品の中に実際に詰められているダウンの重量(g)のことです。
同じフィルパワーならば、ダウン量が多ければ暖かさも増します。
フィルパワーが低くても、ダウン量が多ければ、暖かいけど重くかさばります。
フィルパワーが高く、ダウン量も多ければ、最強に暖かいです。
ただし、ダウンには弱点があります。
ダウンは水に濡れると保温性を失うということです。
最近、どのメーカーも撥水性のシュラフを採用しているので、どこのメーカーでも撥水性を選ぶ事ができます。
その中でも、私はシュラフ専門メーカーのイスカを選びました。
イスカは暖かさとシュラフの重さ、性能、値段のバランスが取れていると感じたからです。
最低気温-15度まで対応できるシュラフで比較しました。
- NANGA(オーロラテックス ライト450SPDX):重量800g、FP860、ダウン量450g、8万円以上
- モンベル(シームレス ダウンハガー800 EXP):重量1400g、FP800、ダウン量不明、7万円
- イスカ(エアドライド670):重量1000g、FP770、ダウン量670g、6万円
ナンガのオーロラテックス ライト450SPDXシュラフは暖かく、永久保証付きですが、同じスペックでも2万ほど高かったです。
モンベルは重い割に高いです。
イスカのエアドライド670はフィルパワー、ダウン量、重量どれもちょうど良いです。
なので、イスカのエアドライドをオススメします。
長衛小屋の標高は約2000mです。
イスカのエアドライド670はややオーバースペックかもしれません。
しかし、ひんやりとしたテントの中で高級羽毛布団に包まれ暖かく眠ることは、この上なく幸せなことです。
そして、このスペックのシュラフがあれば、10月から5月までどこの山でも使えるので便利です。
シュラフを整えたついでに、マットも整えます。
マットR値という断熱を数値化した数値があります。
以下の表がR値の参考値になります。
- 積雪期、残雪期:R値5以上
- 厳冬期:R値7以上
私はマットはしっかりとした生地を使っているものを使うことをお勧めします。
世の中には、1万5千円のマットもあります。
しかし、生地は薄く、いつ壊れてもおかしくない素材でできています。
山は岩や石が多く、マットへの負担も大きいです。
そこで、私はサーマレストのネオエアーXサーモを使っています。
4万円もしますが、生地はしっかりしているので、すぐには壊れません。
シュラフとマットはいいものを購入したほうが、結果コスパがいいです。
寒い夜は温かい食事がうれしい
夕食はおでんと、アルファ米にフリーズドライの具を合わせました。気温が低い日の汁物は、身体が温まり、調理も簡単です。

翌朝、雨は降っていませんが、寒いです。外で食べる気が起きません。
観てください。息が白いです。

なので、再びテント内で食べます。
翌朝はホットケーキとソーセージを作りました。長衛小屋はバス停から近いため、多少食材が重くても運びやすいのがうれしいところです。

作り方は簡単。必要材料を必要分量入れて混ぜて焼くだけ。
めっちゃ簡単。
さて、できばえはどうでしょうか?
最初の一枚は焦げましたが、最後の一枚はよく焼けています。

家でもよくありますよね。やっていく内に上手になるパターン。
焼きすぎるとパサパサしていますが、うっすら焦げぐらいで食べるとしっとりして美味しかったです。
蜂蜜やバターを付けて食べるとより一層美味しいです。
蜂蜜は火の熱で溶かさないとカチンコチンでした。
ホットケーキの甘さとソーセージのしょっぱさを交互に食べる至福の一時でした。

こんなに贅沢な朝食が楽しめるのも、バス停から10分の長衛小屋だからこそ。
多少重たくても頑張れます。
テント泊装備一覧

テント泊装備は何を準備すればいいかわからない人はこちらをご覧下さい。
チェックリストにもなるので、これを観ながら準備してみてください。
| テント泊 登山装備 | |||
|---|---|---|---|
| ザック | カリマー クーガーエーペックス | 1泊2日だと55L前後がおすすめです | |
| テント | アライテント オニドーム | 居住空間が広いので、テント泊が楽しくなります。 | |
| マット | サーマレスト ネオエアーXサーモ NXT | R値7.3なので、真冬でも問題なく使えます。寝心地も抜群です。 | |
| シュラフ | イスカ エアドライド670 | 冬でも幸せになれる暖かさです。 | |
| パンツ | ノースフェイス ビックウォールパンツ | 適度な厚さで秋冬に最適です | |
| ベースレイヤー | ミレー ワッフルウール | ウールが70%のため暖かく、乾きやすいです | |
| 肌着 | ミレー アンダーウェア | 汗を素早く吸収し放散するので、汗冷え予防に最適です | |
| 防寒着 | パタゴニア ナノエアパーカー | 軽くて暖かく、そして汗抜けのいいアクティブインシュレーションです | |
| バラクラバ | ファイントラック メリノスピン | 呼吸がしやすいです | |
| 手袋(行動時) | ノースフェイス グローブ | 秋は肌寒いです。手袋は必須です。 | |
| 手袋(インナー) | スマートウール メリノグローブ | 薄いので、重ね着がしやすいです。 | |
| 手袋(防水防寒) | Black Diamond ソロイスト | ピッケルを使う時は必携品 | |
| 部屋着(ズボン) | Black Diamond ノーションパンツ | さらっと履けるリラックスパンツ。行動着が汚れてもこれを履いて下山できます。 | |
| 部屋着(ベースレイヤー) | アイスブレーカー 200 オアシス LS クルー | 春はまだ寒いのでメリノウールがおすすめ | |
| 部屋着(ダウン) | パタゴニア ダウンセーターフーディ | 寒い夜でも暖かく過ごせます。 | |
| レインウェア | ノースフェイス クライムライトジャケット | 耐水圧はもちろん軽くて動きやすいです。 | |
| 靴下(厚手) | スマートウール マキシマムクッション | 暖かく履き心地がよいです。 | |
| 登山靴 | スポルティバ ネパールキューブGTX | ずっと雪道を歩いても指先が冷たくないです。10月末は3シーズン用でも大丈夫 | |
| ストック | シナノ トレッキング ポール ロングトレイル | 軽くて長さを調整しやすいです。岩稜以外に必携品です。 | |
| ヘッドライト | ペツル ACTIK アクティック | 暗い登山道を広範囲を照らします。 | |
| バーナー | プリムス ガスバーナー | 火力が高く、使い勝手がよいです。 | |
| クッカー | プリムス クッカー | 容量は900mlと400mlなので雪から水作りも容易です | |
| 浄水器 | ソーヤー ミニ | どんな状況でも飲料水を作れます。 | |
| ガス缶 | プリムス ガス缶 | 厳冬期以外は普通のガス缶で大丈夫です | |
| マグカップ | サーモス マグカップ | 冷めにくいので、長く暖まれます | |
| 保温ボトル | サーモス 山専用ボトル | 休憩時、お湯が飲みたくなります。 | |
| ファーストエイドグッズ | Kozy More 救急セット | 網羅されている応急セットです。 | |
| バッテリー | Anker Power Bank バッテリー | 寒くなるとスマホのバッテリーは落ちやすいので必携品です。 | |
| 歯磨きセット | NONIO 歯磨きセット | 口腔ケアはどこでも大切です。 | |
| 汗ふきシート | ビオレ ボディーシート | 春でも汗がでます。 | |
| 日焼け止め | スキンアクア 日焼け止め | 雪からの照り返しもあるので必携品です。 | |
| 行動食 | カルパス | 個人的にはカルパス、あんパン、ドラーフルーツが鉄板です。 | |
| 行動水 | 南アルプスの天然水 | 必要分は担いでいきましょう。 | |
| 朝夕食 (白米) | 尾西 アルファー米 | これあればどうにかなります。 | |
| 朝夕食 | アマノフーズ おかず | ドライフーズなのに、とても美味しいです。 |
まとめ
秋の仙丈ヶ岳のルート説明とのんびりテント泊を楽しむ方法をお伝えしました。
仙丈ヶ岳は3030mとかなり標高の高い山です。
10月末では積雪は日常茶飯事です。
紅葉も楽しみながら、雪も楽しめますが、リスクもあります。
計画に余裕を持って行動しましょう。
山頂から観る麓の紅葉の絨毯は最高です。
長衛小屋はバス停から徒歩10分という好立地も手伝い、テント泊を思う存分楽しめる山小屋です。
普段、重たくて諦めていた料理に挑戦しやすいです。
テント内を暖かく過ごすために防寒装備も持って行きやすいので、雪上テント泊の練習にもなります。
一度、長衛小屋に宿泊し、仙丈ヶ岳とテント泊を思う存分楽しんではいかがでしょうか。


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